FMヨコハマに向かう途中、雨が降り出した。

 

雨のヨコハマは、しっとりとして、局から下の眺めは、船やレンガ倉庫や観覧車や、と変わらず気持ちが良い。

 

前回ここにうかがったのが村松崇継さんの番組、そして今回は畠山美由紀さん。

お二人とも、大好きなミュージシャンだ。

 

なにがそんなに好きなのか。

心持ちがものすごくフラットなところか。

奇をてらうところがなく、丁寧に優しい気持ちで音楽と関わっておられる。

 

そんなお二人とも、私の新曲「妻が願った最期の七日間」を聴いて涙してくださった。

そのことに感動してしまう。

 

私も美由紀さんも、この歌の主人公のように、料理も裁縫も片づけも得意じゃなくて、唯一合点がいくのが「女子会」のところ。

お酒飲んでみんなで騒いじゃうぞ、のところ。

 

そんなんですよねえ私たち、と二人で笑い合う。

 

 

そのあと、みなとみらい線に乗って入間市へ。

ヨコハマから秩父のほうに。

今は、鉄道乗り入れがスゴイことになっている。

 

そうして、やっと着いた百貨店でキャンペーン。

 

もとは結婚式もしていたというホールにはシャンデリアも。

そこで、人生の最後というか最期というか、そんな歌を唄う。

 

 

「私、今こういう状況なんです。夫を守らなきゃって思います」

と、サイン会でお客さまが涙ながらに手を握る。

 

「あなたを守りたい」

この歌詞が、この頃心に響く。

 

みんな誰でも守りたいもの、守られねばならないものを持っている。

それは逆に誰かに守られていることでもある。

 

守っているつもりが守られている。

守られているつもりが守っている。

 

だから、いつもこの箇所で、口が大きく開いてしまう。

声高らかに、天に宣言してる気持ちになってる。

 

あなたを守りたい。

そのために生きています。

闘っています。

 

 

守るものは、たくさんある。

そして、たくさんのものに守られている。

 

一歩通行はないんだなあ。きっと。