あ、あ、暑い。
今からこれか。
「白い巨塔」に間に合うように部屋に戻る。
山崎豊子さんのこの名作。
昔、それこそ息を飲むように見ていた記憶がある。
財前五郎役の田宮二郎が、あまりにもはまり役で、財前といったら田宮二郎となってしまった。
それと対をなす良い医学者が、山本学。
上司の東教授が中村伸郎。(友人まり子さんのお父上だ)
今回。
それぞれを、岡田准一、松山ケンイチ、寺尾聡という面々。
二回目の途中から見たら、すっかりはまってしまって、結局全部きちんと見た。
「いだてん」もそうだが、世間的に視聴率が良くないといわれるものが、好きになる傾向が私にはあるようだ。
人気の出ないものにひかれるというのは、歌い手という商売をしててどうなのかなあと思うけど、こればかりは仕方ない。
人気。
人の気持ちの気配。
そんな漠然としたものと、うまく合う合わないは、どうにもならないし、どうでもいい。
ただ、まだ番組が続いているのに、こんなに視聴率が悪い、つまり面白くないと、ネット上などで拡散されるのは、どうなんだろうと思う。
オモシロくて見ている人に失礼じゃないかと思う。
「白い巨塔」も、ひどいミスキャストだと声を大にして言う人もいるようだけど、そんなことない。
岡田さんも松山さんも、私なんかはよくやってるなあと感動いたしました。
(寺尾さんは、この頃どうもちとヤバい気がしてますが)
そんなこんなで、そうか田宮二郎版テレビドラマでは、島田陽子が出てたのねえとか、沢尻エリカ役は太地喜和子だったのねえ、とか、そりゃあすごかったわけだわあと、あれこれ思い出し。
それでも、まあ、これはこれでと楽しんだ。
そうそう。
見ている人がいるかどうかまったくわからないけど。
土曜夕方にNHKBSでやってる「刑事フォイル」。
これはすごい。
刑事サスペンスものかと思ったら、第二次大戦後のイギリスを背景にした社会派ドラマだった。
原題は「フォイルズウォー」フォイルの戦争。
あの戦争で勝っても負けても、世界中には大きな傷が残ったことがよくわかる。
テレビさん、ありがとう。
部屋にいながら、こんなに楽しませてもらって。
と、物心ついたときには、ラジオがやっとあったくらいの年代の私は、やっぱりテレビに感謝してしまうんですなあ。