昨日のブログを見たら、大変なことになっていて。

いいね数が、これまでの最高記録。

 

なんで、と思ったらわかった。

ブログニュースで取り上げてくださったらしい。

 

ありがたいことだ。

そして、コメント欄もない、写真もない、こんな無愛想なブログに来てくださった皆さまに、心から感謝したい。

本当にありがとうございます。

私は歌い手ですが、歌そのもののことより、日常のことばかり書いていますので、またよろしければお訪ねください。

 

 

 

 

で。

昨日。

 

ご一緒に仕事をしている昇太さんの独演会に。

すぐに完売だった公演だけど、よければどうぞとお誘いいただき、それはそれはありがたいと出かけた。

 

 

昇太さんの高座を見るのはこれで二回目。

十年近くご一緒してるのに、なぜか、拝見することがなかった。

 

昇太さんには、人気者の芸人さんという感覚があって、どうも噺家さんという認識を持てなかったという、なんとも失礼な理由だ。

 

 

それが、去年、一之輔さんの会にうかがい、そこでゲストが昇太さん。

だてに長い間、人気者やってんじゃないぜ的な、鮮やかなその芸に、すっかり驚き拍手した。

 

 

昨日もまた。

オレ流を貫く独演会は、落語好きでも、たいていどこかで寝てしまう、なんともナサケナイ私でさえ、一瞬たりとも目を閉じることがなかった。

 

舞台の上で、着替えをして次へとうつる、まるでイッセーさんやヒロさんみたいな小劇場的自由さ。

今自身がハマっているという映画「八甲田山」をネタに、開演からトコトコと現れ、自信が司会者か前座のように会場を沸かせる。

 

 

昇太さんは、じつに趣味が多い。

知られている城や芝居だけでなく、なんでも誘われたら一度はやってみるを信条にしているという。

 

その好奇心が、舞台に現れる。

そうかこういとこに、その好奇心の弾みが現れるのだなあと感心する。

 

 

だから。

古典をやっていても古典に思えない。

トリの演目「火焔太鼓」でさえ、ついそのへんの話に思える。

 

お殿様や、町人が、今生きる人たちに思える。

 

 

途中。

バカ。これが昇太さんのフックだなあと思った。

 

バカだね、バカあ。

と叫ぶその「バカ」がすごく気持ちいい。

 

なんていとしいバカ。

なんていとしいニンゲン。

 

そんな構図で、昇太さんの「バカ」は宙を舞い降り注ぐ。

 

 

だから。

最後の挨拶で、その「バカ」のことに昇太さんが言及したときは、やっぱりなるほどと感じ入った。

 

 

しかし。タフ。

声の続く限りとご本人はいっているけど、還暦を迎え、どこまで突っ走るのか、とてつもない。

 

 

私も少しは、エネルギッシュに歌に向かいあったらどうなのか。

そう反省するけど、トリやサルと同じ。

三歩歩けば忘れ、反省のふりだけしてみる。

 

ああ、なんと。

 

 

 

あ。ところで。

先だってうかがった石巻の酒造さんの記事ができました。

日本酒を世界に広めたいという、若い女性たちのお手伝いに加えてもらったものですが。

私と石巻とのご縁も書いておりますのでよろしければ。

 

日本酒メディア「わん酒」

https://one-sake.com/special/ishinomakikibounosake/