八神純子さんは、ヤマハポプコン時代の大先輩。
たしか「コッキ―ポップ」という名前の番組だったろう。
そこに初めてバンドで出演させてもらったとき、八神さんが司会をされていた。
これから成り上がっていくぜ的な、人生初心者の私たちは、胸弾ませ現場に臨んだ。
なんたって、はじめてだから、テレビ。
真っ黒い黒魔術みたいな衣装の私ときたら。
もう勢い余って、最後に「どしゃぶりーーー」と背をそらし、音をのばしているいるうち、後ろにひっくり返った。
いや、ひっくり返る手前で踏みとどまった。
よろっとした。
いずれにしても恥ずかしかった。
ものすごく恥ずかしかった。
やっぱりアマチュアだなあ私、そう思いながら、司会で前に立つ八神さんの後姿を見ていた。
もうすでにスターの八神さんだった。
その八神さんのラジオ番組にお招きいただいた。
アメリカで生活したあと、震災支援をずっと続けておられる八神さんは、その「司会」のことを恥じておられた。
「人の名前も間違っちゃうし、緊張してひどかったです」
「いえいえ、初々しくて素敵でした」
など、昔話を。
意外だったのが、ポップスの中心におられる八神さんが「シャンソン」に対しての興味や理解をもってくださっていること。
シャンソン、聴いてみたいです。
そう言われると、ナンチャッテシャンソン歌手の私も、やっぱりうれしい。
八神さんとは「徹子の部屋コンサート」で、ご一緒する。
その頃は、冬も間近だ。