先だって、NHKホールの楽屋を訪ねてくれたアッちゃんとタケさん。
その後、アッちゃんから、ゴダイゴのコンサートがあるよ。
クワイア(合唱団)も、弦楽器も入って楽しいよ。
よかったらクミちゃんもおいで。
とメールがきた。
どこまでも、私のことを気にかけてくれるアッちゃんに感謝して。
そして、なんとしても、このコンサートには行きたい、行かなきゃと思って。
上野の文化会館に出かけた。
満員御礼。4階までびっちり。
クワイアと弦楽器に、それぞれ指揮者もいて、それにご機嫌なゴダイゴサウンド。
ああ、やっぱり思ってた通り。
きっと幸せな気持ちになれるはず、今私に必要な感情に浸れるはず。
そう思っていた通り。
これから舞台に出るタケカワさんとアッちゃんが、ハグする。
アッちゃんは、お母さんのようにもみえる大きな優しさで、タケさんを包む。
楽屋にはお孫ちゃんもいて大家族。
「ママが、クミさんが来るっていってもう若くなっちゃいました」
私たち、19歳に戻りました。
会う人ごとに、二人でそういうと、みんなホントだホントだと頷いてくれる。
大手術も経験し、介護も経験したアッちゃんは、私をいろいろと心配してくれる。
二人で話し込む内容は、もう19歳の話じゃない。
時は、やっぱり流れた。
時は人を戦士にする。
アッちゃんも、一生懸命闘ってきたのだろうなあと、変わらぬあったかい目の奥を見る。
目の奥の光を見る。
一人で抱え込んじゃダメだよ。
うん、何かあったら相談するね。
上野の改札口で、手を振った。
バイバイ。またね。
人生って、ほんとにあっという間のことだなあ。
19歳なんて、ついこの間のことだったのになあ。
戻りたいとは思わないけど、鼻がつーんとした。