ラジオ生放送のため大宮に行く。
大宮はどんどんどんどん大きくなっている。
幼稚園の頃。
「おべんとつけてどこいくの おおみやこうえんひとまわり」
という歌を唄っていた。
食事後、口のまわりに飯粒がついている子に、まわりの子がはやす歌だ。
このくらい「大宮公園」は近しいものだった。
ちなみに、手洗いの順番を待つときに唄う歌は。
「三番、ナガシマがんばれよ」
順番が三番目になると、その子の肩や背中あたりを叩いてみんなが唄うのだ。
あの長嶋選手がデビューしたころだ。
歌。というには、あまりに短い。
でも、どこから湧くように生まれてきたのか。
子供らから生まれた、こんなちっちゃな歌、いや「節(ふし)」ともいえるものは、どんだけ年老いてもきっと唄える。
昨日夜、安室奈美恵さんのインタビュー番組を見た。
アムロちゃんといわれる彼女は、もう40才になるというのだ。
驚いたのは、その語り口が、落ち着いた声の、まさに大人の女性だったこと。
そりゃあそうだといわれそうだが、そうかアムロさんも、普通の人と同じように年相応の人生を重ねながら、頑張ってきたんだなあとじんとしてしまう。
アムロさんは、あんな激しいライブでもきちんと唄うと聞いていた。
つまり「口パク」をしないということだった。
ダンスを主体にして、それも激しいものだと、口パクにしてしまう人が多い中、アムロさんのこだわりは崩されることがなかったらしい。
そんなプロ意識を聞いていたので、あんなピンヒールの靴で二時間も踊って唄ったら、それは並大抵のことじゃないだろう。
ちょっとぐらついたりすることさえできない。
「あ、ごめんごめん」なんていえない。
そんな張りつめた舞台は、残酷だけど時間が限られる。
40才。
もう楽になりたいと思ったとしても当然だ。
でもまだあと10か月。
彼女の闘いは続く。
ケガなどせぬようにと、祈るばかり。
いやいやいや、私なんかと違う。
最後の最後まで、あ、ごめんごめんなんてことは一切なく、完璧にやり切るんだろうなあ。すごいなあ。
ま。私は。
ぼちぼちいきましょ。
今日は夜、金沢にまいります。