玉電玉電玉電電。
たまでんたまでんたまでんでん。
と繰り返す「玉電ロック」だか「玉電ブルース」だか。
そんなもんを二子玉川(通称二子玉)に住むバンド仲間の部屋で、ギターをかきならしながら唄っていたのはいつだったか。
その頃、二子玉川は、その名の通り、川とか原っぱとか、そんな自然だらけの街だった。
それが昨日、蔦屋イベントで行ってみると。
うひゃああ。
まるでビルだらけ。
ほぼ全員迷った、くらいのビルだらけ。
自然だらけがビルだらけに変わっていた。
うひゃあとただ驚く。
うひゃあ、といえば松本隆さん。
紫綬褒章を授賞された。
そのニュースが駆け巡る中、一緒にイベントをしていただく。
松本作品フリークともいえるクリス松村さんと三人での約一時間。
蔦屋家電のちょっとしたスペースをお借りし、おしゃべりと三曲の歌唱。
11月3日レコードの日の前日ということで、「デラシネ」のレコード盤の発売も。
30センチ30センチのレコードジャケットに、「デラシネ」の絵が映える。
昔は、こうしていわゆるジャケットを楽しむ文化もあったのだった。
終了後サイン会をするが、めったにない松本さん直筆サインがもらえるということもあって、長蛇の列。
(それも紫綬褒章授賞の日付け入りだ)
こんなに売れるなら、もう松本さんのダミーを作っていつも一緒にサインしてもらいたいと思うくらい。
中には、はっぴえんどのレコードや本を持参する人もいて、松本さんはそれにもサイン。
コロムビアスタッフさえ、持参している。
次世代へ続く影響力に、ただ驚く。
これぞ紫綬褒章だ。
私は、なんの影響力もないけど、まあ、ただ唄っていこうと思う。
「これからの夢ってありますか」なんていう質問にずっと同じ答え。
「いえ、まったくありません」
夢はないけど、ただ目の前のことをきっちり丁寧にやっていこう。
それだけだ。
とりあえず、明日の東京FM生放送ライブ。
そして来週のNHK文化センターでの講演やら、フランス語で「ジュトゥブー」を録音することとか、私にとっては難題ばかり。
きっちりやりまっせ。
やらいでか。
と、意気込んでみせる朝。