ふと、板のささくれを思い出した。
不用意にさわると、それはトゲなのでケガをする。
そんなささくれ、トゲみたいなもんを、人はだんだん心に持つ。
カラダがうまく動かない。
年をとることで、どうにもしがたい現状。
この前まで、思うように動けていたのに、もう動けない。
その情けなさ。
母親の足をマッサージしながら、生きていくって残酷だなあと思った。
それでも、どんなになっても、本人の気持ち一つで、モノゴトが変わっていく。
風景は変わって見える。
それこそ「性格」によるのだ。
年を取ると、頑固になるといわれるのは、それまで持ってうまれた性格が、それまで水のようにひろがってみえていたものが、煮詰まって、煮詰まって、かたくな色になってしまうのかもしれない。
筋力向上のためにも、デイケアサービスみたいなもんなが必要なんじゃないか、そう思えるようになってきた。
家でよりながく生活するために、いまのうちから、そんな対策が必要なんじゃないか。
それこそ、転ばぬ先の杖だ。
一難去ってまた一難。
いや、どの一難も決して去ることはない。
去ったフリをしているだけだ。
次はこれ、逃げるわけにはいかない。
きりきりと歯ぎしりしそうになる。
いかんいかん。
テレビから訃報。
日野原先生はお疲れさまとして、妻を残して逝った砂川さんに、胸が痛む。
人の幸せって、幻なんじゃないかと思えてくる。
そうかもしれない。
だから、今、今、ちょっとした幸せを胸にいっぱい吸い込んで、生きていこう。
すすすすすうううううううう。
ほうれ、すすすすすうううううううううう。