眞子さんのお母さん。
つまり紀子さん。
紀子さんと秋篠宮さまが結婚するときのことを思い出した。
大騒ぎ。だった。
あんまり大騒ぎで、新聞に号外のようなものまで入ってきた。
こんなことはそれまでなかった。
そりゃあそうだ、皇室の結婚話は、長いことご無沙汰だったのだから。
そのせいかどうか。
その号外の文章は、まったくもって恥ずかしいものだった。
女性誌のように(といっては失礼か)、きゃあきゃあと無責任に弾んでいるのがわかった。
当時、まだまだ若かった私は、アタマに来た。
まだまだ血の気が多いのだった。
すぐさま、ハガキに抗議文を書いて投函した。
「貴社は、社会的な全国新聞ではないのか。
こんな女性誌(またしてもごめんなさい)のように、無責任な号外をだして恥ずかしくないのか」
すると間もなく、お詫びの手紙が送られてきた。
「まったくごもっともです。お恥ずかしい」
全面的に反省の様子だった。
そして、なぜか美術展のチケットが同封されていた。
ちょうどそのころ、その新聞社主催で開かれていたものだった。
その美術展に行ったかどうか、覚えていない。
でも、そうか、こういうふうに「謝る」のだなあ。
その謝罪のしかたに、大人の流儀を感じた。
で。
時代は過ぎ。
眞子さんのお相手の男性の職場には、わんさかマスコミが殺到した。
まるで駄々をこねる子供みたいな取材陣相手に。
その少年のような男性は、きちんと対応しようとしていた。
それこそ「大人の流儀」のようだった。
がんばれ、青年。