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しばらくぶりにスギジュンと会う。
スギジュンは、あの大震災の頃から親しい。
石巻を取材していて、私の石巻コンサートにも力を貸してくれた。
津波にやられたお店の泥かきまでやって、今でも石巻とは縁が深い。
隣の席で打ち合わせをしているスギジュンの携帯にラインメールが入った。
私たち共通の石巻の知人からだ。
いや、もう友人といったほうがいい、その彼女は、子宮がんの手術に臨んでいた。
それが無事終わり、しかもたった７ミリの腫瘍で、転移ももちろんなく、これから何も心配なし、とメールに喜びがあふれている。
おお、ふんじゃあお祝い写メでも送ろう。
てことで、スギジュンと二人ポーズをとる。
私はこれまでVサインの写真をほとんどとっていない。
このVサインて、誰のために何のためにやってるものなのかわからんなあ、といつも思っていたからで。
そんなことにいちいち引っかかる、自分の性格こそどうなのよと思いつつ、ハロー的な手のひら全開ばかりしてきた。
（どうやら、今の時代は、これさえ無防備らしいけど、それはまあ置いといて）
でも。
今日こそVサインだよなあと思った。
辛い日々を越えてきた友人に、写真で伝えるのは、やっぱりVサインだよなあ。
おめでとう。やったね。
写メの私は、相変わらず、どっかのオッサンみたいだけど、まあいい。
手術する彼女を心配してきたご家族たちにも。
「はいっ、Vサイン！！」
なんだか、うれしくなりました。
こいつあ、春から縁起が良いわい。