太田光という人。

 

 

いつもテレビで見ているだけで、ほんとのとこどういう人なのだろう。

 

そう思っていた。

 

 

こういう人は、実際お会いすると、その好き嫌いはまったく別れるに違いない。

 

そう思っていた。

 

 

 

そして。

 

 

やっぱりそうだった。

 

 

ものすごくステキだった。

 

 

 

 

超松本隆ファンの田中さんのご希望もあって、松本さんがこのラジオ番組に出られ。

 

そして、その時かけた新曲を気に入ってくれたということで今回私が。

 

 

 

 

驚いたことに、太田さんが毎日聴いてくださっているという。

 

リップサービスかなと思うも、そういう人ではない。

 

 

 

そして。

 

実際、曲をかけている間、全員が静かに聴いている。

 

 

 

こういうことはかなり珍しい。

 

 

 

たいてい曲が流れている間、スタジオ内ではおしゃべりをしている。

 

そして終わったころ、「良かったですねえ」と話が続く。

 

 

これが良い悪いではなく、ある種の習慣や儀礼のようにもなっている。

 

 

 

なのに。

 

 

昨日、スタジオ内はシーンとしていた。

 

 

 

ああ、この人たちはこういう人たちなのだ。

 

 

 

思うように思うようなことを言い、そのことで受ける圧力も大きいに違いない。

 

 

そんな爆笑問題の二人と聴く「さみしいときは恋歌を歌って」は格別だった。

 

 

 

 

「これ、一押しです」

 

こういう大人の歌が必要なのだと、真剣な目でいう太田さんの言葉にはウソがない。

 

 

 

 

ちょうど斜め向かいに座った太田さんは、あの独特の雰囲気なのだけど、純な少年のような美しさがあふれる。

 

 

 

ああ、好きだなあ、こういう人。

 

 

 

 

 

松本さんのご縁は、こうして思いもかけない所に飛んでいく。

 

 

「アルバム出すんですよね」

 

最後に記念撮影をしながら太田さんに聞かれる。

 

 

「はい、来年」

 

「楽しみですねえ」

 

 

 

 

なんだか、私もぐっと楽しみになってきた。

 

 

 

 

 

そして夜。

 

 

「昭和の歌人たち」の放送。

 

「曼珠沙華」も「荒城の月」もどうなってるか見なきゃ。

 

 

と思っていたのに。

 

 

 

忘れた。

 

 

 

 

ああ、なんということ。

 

 

気づくととっくに9時を過ぎていた。

 

 

仕方がないので、昨日録画していた「漱石の妻」を見た。