ご本人がいないのに、あっという間にチケットが売り切れてしまう。


まったくもって中島みゆきという人は、空前絶後のアーティストだと思う。




中島みゆきリスペクトライブは、こうして出演者も観客も、それぞれのみゆきさんへの熱い想いが重なったコンサートになった。




20代最後の日になったという満島ひかりさんをトップバッターに、このところコンサートも多くなった大竹しのぶさんまで8人。



それぞれが、トークをはさみながら2曲を唄う。






私は「十年」と「世情」。



「世情」は、ずいぶんと久しぶりだった。



シュプレヒコールの波 通り過ぎていく

ではじまる、この名曲は、唄うたびいろんな思いがこみあげる。




社会にコブシをあげるような、この力強い歌は、同世代を生きたものとして、どうしても感情が揺さぶられる。




歴史は、強いものが作っていく。


でも、その勝者の足元には、累々とした弱者の屍が横たわっている。



そして、おそらく、その弱き者たちなしに、歴史は進まなかったに違いない。



無駄ではないのだ。


あのシュプレヒコールは、けっして無駄ではないのだ。








みゆきさんも、そして私も、まだ20代の頃のこの歌が、「今」の歌として迫ってくる。




やっぱり中島みゆきは永遠で不滅なのだった。