朝起きるとき、ひどく重い。


ココロもカラダも重い。



これは加齢か、はたまたウツか。



いずれにしても、ありがたくない。




加齢は、カレーとも聞こえる。


最初、まだ若いころ、近くの医者に言われた。

ヒザがちょこっと痛かったので診てもらったのだ。



「あ、これカレーですね」



カレー?



「はい。加齢です」






知恵のない医者は、なんでもかんでも「加齢」にする、とは後で知った。


そういっておけば、たいがいは納得させられる。




そんなもん、あたしでもできるわ。


加齢っていって、塗り薬出して。






で。今。

やっぱりこれ加齢かなと思う。



こんなにカラダがぎちぎちいってる。


腰に鈍い重さがある。




鏡を見る。


Tシャツを着て背筋を伸ばすと、まだ若い。気がする。


たららんとターンでもしたくなる。




あ。バレエしたかったな。と思う。


私たちの年代だと、女の子はたいていバレリーナになりたかった。


でも、バレエ教室なんてなかった。



少女雑誌で天才少女バレリーナの森下洋子ちゃんを見ては、うっとりした。




今からでも遅くない。のか。


遅い。のか。




わからん。




夢はあきらめなければ叶う。っていうけど。


やっぱり賞味期限、あるんじゃないかなあ。



カレーとバレエ。


むむむ。



なんか似てる。