インターネットエクスプローラーがどうしたこうしたと。
でも、なんとかどうしたこうしたと。
そんなことで、そのまま使ってるわけだけど。
もともと良い子ではなかったものの、時々どうしようもない。
パソコン、ネット、フン!
とうっちゃりたくなるが、そうもいかない。
こんなものにある意味、イノチかけて捕まった片山被告という人。
あの風体とか態度とか。
ここまでどういう人生を送ってきたんだろうと思ってしまう。
最後に弁護士事務所から出てきたとき、笑っているように見えて。
それが、だんだん泣き顔に変わって。
世間との対処や距離のとり方がわからない。
そんなふうに見えた。
生きた人とのアレコレが、これまで彼はうまくできなかったのだろう。
おそらくはイジメにもあったのかもしれない。
ずいぶん前。
近所の図書館に行く途中、少年が泣いていた。
とっぷりとした大きい男の子で、中学か高校か。
石段の下で石の塀に片手をついて、人の目をさけるように。
でも泣いていた。
良く見ると、その制服のズボンが濡れている。
ああ。イジメだ。
背中が冷たくなった。
イジメという言葉は知っていたけど、実際のことは知らなかった。
隠れるように泣く、その少年を見て、イジメが立ち上がった。
そうか、こういうことか。
こんなに人をおとしめてしまうもの。
こんなに人を絶望させるもの。
片山被告のしたことはヒドイ。
でも、彼を見ていて、なんだか、あの時の少年を思い出してしまう。
ズボンを濡らしたまま、泣いて立ち尽くす少年の姿。
罪を憎んで人を憎まず。
そうなんだよね。
年を重ねたから、よけいにそう思うんだろうか。