85歳の父親は、見た目はちと若いが、

そこはやはり85歳で。


昨日の検査結果はカリウムが多く出ていた。

これ、腎機能の問題で、

このままひどくなれば透析になる。


そんなのトンデモナイ。

ジョーダンじゃない。


この腎機能。

もともとの体質にもよるんだろうけど、

彼の場合は、カテーテル検査や治療などで、

何回も造影剤を使っている。


このクスリ、腎臓に負担をかける。


「バイパス手術しませんでしたからねえ」

と、医師はいう。

手術すれば、一発完了みたいなことなんだけど、

検査入院でも、記憶が混乱しつつあった父親が、

心臓ばっちり、アタマはボケみたいなことになったらと、

カテーテルでステントを入れるという処置になった。


この選択はおそらく間違っていなかったと思う。


一人っ子の私は、こうして何回も選択をしていく。

これまでもこれからも。


両親を無事(ていうのもミョーだけど)天国に送るまで、

私の仕事は終わらない。


それが終わって、自分がちゃんと自分でいられるのか、

それを思うと目まいがしそうだ。


歌い手なんてやってられるのか、皆目わからない。


そこいくと、昨日ご葬儀だった島倉さんはすごい。

亡くなる三日前に新曲録音をした。

ニンゲン、亡くなる直前の体力気力なんてあるわけない。

それを島倉さんは、あくまで歌に生きた。


歌に光を見つけ、そこに天国への道も見たのかもしれない。

光にあふれたその道を、島倉さんは歩いていかれた。

島倉さんはもちろんスゴイけど、歌ってスゴイ。


ところで、ご葬儀で最後の出棺。

担ぎ手にクボジイ登場。

それを何人かに知らされた。

「クボジイ、映ってました」


クボジイを知っている人ならわかるが、

知らないだろうと思う人からも。

どうしてわかったんだろう。不思議。