平常心でいたい と 思っても
あっちもこっちも メルトダウン
なにからなにまで 放射能かよ
と
いいかげん いやになって
時々は こんな国 逃げてやる
と 思っても
逃げられない
この国には
父と母が いる
その父は
ここんとこ ころんでばかりいるらいい
幸いなことに
大事にはいたらないが
あっちこっち 傷が
痛々しい
「もうびっくりしちゃう
どどおおんて 倒れるんだから」
本人も びっくりしてる
転ばないまでも なにかに ぶつける
昨日など
ピンポンて チャイム鳴らしたら
ごごごんて 音がした
案の定 鍵を開けようとした父が
ベッドの角に 足をひっかけたらしい
シンジラレナイ という 怒りの顔で
玄関に 現れた
こうして ひとつひとつ
シンジラレナイことが 増えていくんだろう
でも
これが 年をとることだ
私は
シンジラレナイことを きちんと 呑み込んで
ダイジョウブだよと いってあげなきゃ
どこへ向かってるか
わかんない 列車で
それでも 一緒に 乗ってることを
幸せに 思って
時々 その手を
握る
ダイジョウブ と いって
そんな感じなんだろうな
今は