こんにちは保健師・ノンオイル料理研究家の茨木くみ子です。

今日はご飯について少しお話させていただきたいと思います。

(写真左は150g 右は180gです。)

 

「ご飯は太るから、少ししか食べない」という方は多いのではないでしょうか。

もちろんなんでも食べすぎはよくありません。
毎食2合食べたら太るかもしれません。

しかし最低限 これぐらいは食べてほしい、ご飯の量があります。


それは1食で女性は150g、男性は180gです。これは最低量です。
ご飯(米飯)はダイエットやふとらない食生活の強い味方です。

 

 

【ご飯を控えれば太らない?はホントではない】

ご飯(米飯)はしっかり食べるのに、スリムな体系でダイエットと無縁の人はたくさんいます。

(昔、日本人は平均1日に3合食べていたそうですが、肥満の人はいなかったようです。)


反対にごはんは少ししか食べないのに、年中ダイエットしている人もたくさんいます。

昔のわたしは後者でした。
糖質を極力控え、低脂肪なたんぱく質と野菜・きのこ・こんにゃく・海藻でおなかを満たしていました。

ご飯(米飯)は毎食2口くらいしか食べませんでした。
それなのに太っていて、いつもダイエットしていました。体重は70kg近くありました。

夫は前者。
ご飯はたくさん食べるのにふとらない・・・・
夫は現在59歳ですが20歳代のころと体系は変わりません。

いつも夫のような体質になりたいと、願っていましたが
もともと持った体質で無理なことと、あきらめていました。

 

【ご飯を減らすと満足感がない為ついつい、つまみ食い】

 

昔のわたしはご飯の量は一日で150g程度。熱量にすると252kcal程。
卵や肉(80g程度)を3回食べて約700kcal
野菜を入れても一日に1300kcalくらいの食事でした。
当たり前ですが、口さみしさを感じ、食べ物のことを考え「なにか食べたいな」とイライラ、そわそわ、落ち着かなく
結局甘いお菓子や脂質の多いものを食べてしまっていました。

チョコレートケーキ(300kcal)  ドーナツ(250kcal)   クッキー5枚(250kcal) 
ご飯(米飯)は食べなくても、おやつを食べていたら痩せられるはずはありません。

ケーキやクッキー、スナック菓子などは脂質が多いため、どんどん太ってしまったのだと思います。
おやつを食べずに頑張れた日が続いても、5日目には止まらない食欲が襲ってきて、食べ始めたら止まらない
こうして痩せたり太ったりを繰り返していました。

 

【本能に逆らわないことが太らない鍵だった】

 

ある時から、わたしは一念発起し、ご飯を毎食150g以上食べるようにしました。
空腹感を感じた時は放置せずに、80g程度のおにぎりを作って食べるようにしました。

すると次第に、大好きだった甘いものが、あまり食べたいと思わなくなりました。

そして空腹のとき以外はなにも食べたくないと感じるようになりました。

70kg近かった体重は数年かけて48kgになり、ぴたっと体重の増減は止まりました。

なんと、こんな私でも、夫と同じふとらない体になれたのでした。

 

動物の本能は命を守り、子孫を残すこと。
本能に逆らわない食べ方が、ふとらない鍵だったのです。
本能は脳。脳の栄養はブドウ糖。
ブドウ糖は脳にとって大切なエネルギー源なのです。

体内でブドウ糖になるものは穀物です。
脳はとてもブドウ糖を必要とする臓器で、脳の重さは全体重の2パーセントほどなのに、総エネルギーの25%を消費するといわれています。
ブドウ糖が安定供給されないと、脳は不安がってしまいます。

それなのに太るからと本能に逆らい、穀物を摂らないと・・・・

身体は飢餓だと勘違いしてしまいます。
甘いものや脂質の多いものを食べさせようするのです。

でもそれも私たちの命を守るための策だと思えば、本当にありがたいことです。

 

 

【ふとらないご飯の量、日本人に必要な炭水化物の量はご飯にするとどれくらい?】

日本人に必要な炭水化物の量をご飯で計算すると
成人女性で150~200g、成人男性で180~280gほどが目安となります。

ご飯150gは軽く一膳くらいですので
女性は1膳から1膳半、男性は1膳半~2膳となります。

(運動量や年齢・基礎代謝によっても変わりますので詳しくは後半をご覧ください)

【ご飯の目安量の計算方法】
今回わたしはエネルギー産生栄養素バランスから計算してみました。
日本人の食事摂取基準(2020 年版)より
1日に必要な推定エネルギー必要量は日本医師会のサイトから簡単に計算できます。

わたしは約1900kcalでした。
エネルギ産生栄養素バランスから計算すると、
1900kcalの50~65%を炭水化物になりました。これは大体1150kcal 
これを3回の食事で割ると1回380kcalとなります。ご飯の量にすると220g程度でした。
しかし、ごはん以外にも炭水化物は含まれますし、少しおやつも食べることを考慮すると1回180gほどになりました。

食べたエネルギーをどれくらい燃やせるかは、運動量はもちろんですが、基礎代謝(何もしなくて消費するカロリー)筋肉量や体温で大きく変化します。

また脳をどれくらい使っているかによっても消費カロリーは変化します。

わたしが一番、おなかが空くなと感じるときは、生徒さんや、家族とおしゃべりし、おなかが痛くなるほど笑った後です。反対にぼーっとテレビを見ているときは全然空腹になりません。(笑)

 

 

【ご飯の量は測らなくても大丈夫。】

毎回ごはんを測り同じ量を食べる必要はありません。
同じ量を食べても、体の活動量、思考、体温も夏と冬では使うエネルギーは変わりますので
満腹と空腹の自身の感覚を大切にし従うことが、おすすめです。

(食事の量を計算して食べているのは動物の中では人だけ、ほかの動物は本能に従って食べています。)

自身にあったご飯の量を食べているのに、太ってしまう場合は、おかずやおやつを一度振り返ってみてください。

ご飯の量は減らさずにおかずやおやつを見直すほうが、太りにくく、生活習慣病にもなりにくいです。
くわしくはこちら(栄養バランスや食の情報に不安になったときに立ち返るところ)をご覧ください。

 

【ご飯の量と心の変化】

これは私の体験ですが、穀物を減らしていたころは、いつももの足りなさを感じ、
イライラに近い感覚がありました。
夫に言わせると「とげとげしていた」とのこと。

精神的にも波があり、うつ傾向の日も多かったように感じます。
しかし、一日三食、穀物(ごはん)を食べるようになり、しばらくすると、
精神的に落ち着き、大らかな気持ちで人や自分に優しくてできるようになりました。
今でも空腹のときの考え方は少し悲観的で
満腹の時は少し楽観的なような気がします。

ふとらない体になれたことは、本当ご飯様様です。

わたしはバターオイルなしの食生活をかれこれ30年続けてています。なぜノンオイルの食生活を続けているのか、脂質は足りているのか、30年続けた身体の変化、身体に必要な脂質量や、わたしのお勧めする脂質の種類と摂り方については、下記の記事をご覧ください。

「保健師が油抜き生活を30年続ける訳とよかったこと お勧めの脂質の摂り方 揚げないとんかつレシピ」

 

 

YouTubeInstagramでは、バターオイルなしの身体に優しいレシピをたくさんご紹介しています。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。