お米は太るほど食べられません。胃が疲れてしまいます。胃に入ると、ご飯粒は胃の蠕動運動によって砕かれてゆきます。かなり消化にエネルギーがかかる食品なのです。だから胃も疲れを感じることでしょう。まとめてたくさん、外でどんぶりものなんて食べると、「当分何も食べたくない」と感じるものです。脳にも随時ブドウ糖を供給するので、脳も満足します。だから大丈夫なのです。それに比べて油脂は、かさがなく、胃袋も膨れなく、蠕動運動の必要もなく、消化酵素で消化してゆきます。血糖値はあがりません。そのため脳は満足はしません。血糖値のあがるものを食べたがらせます。
御米を中心に食べてきた頃の日本人に肥満はありません。食事が洋食・中華など油とたんぱく質・乳製品が増えて肥満がでました。
「1日1回フライパン運動」これは日本の政府が、戦後に食事を欧米化させるために、栄養士をつかって働きかけたスローガンです。これで油脂をつかって料理することを日本人に浸透させました。この辺からでしょう。
もちろん昔と違って日常の動作の消費カロリーも減っているのは確かです。空調完備の部屋の中は自分で、体温を作ったり、熱を放散させる必要もありません。便利な時代になっていますね。
昔の人より沢山食べる必要はないのかもしれません。しかし現代人のほうが、もしたくさん頭を使って仕事をしているとするなら、やはりカロリーはものすごく使っていると思います。
食べ方として大切なことは、きちんと脳の栄養になるものを食べること。お腹が空いていないときは食べない。空いたら食べる。そしてお腹が空いて朝目覚めることです。なんて動物的なんでしょう。しかしこの動物の本能こそが大切な、キーワードだと思います。野生の動物に肥満も生活習慣病もありません。ダイエットしているライオンなんていないのです。
やせようと空腹を我慢したり、ご飯を減らすと、必ず脳の反乱にあいます。脳を安心させる食べ方は、生きてゆくうえの大前提。その上でやせたいのなら、おかず(たんぱく質・油脂・乳製品)を減らすことなんです。これを素食といいます。