アンコンシャスバイアスという言葉を
聞いたことがありますか?
日本語では、「無意識の思い込み」
「無意識の偏見」と表現されることもある概念です。
アンコンシャスバイアス研究所代表の守屋智敬さんは、
「無意識に『こうだ』と思い込むこと」
と表現されています。
(わたしもアンコンシャスバイアス研究所で学び、認定トレーナーの資格を
とりました。)
無意識というのは、「気づかずに」「知らず知らずのうちに」
ということです。
意識できていることは氷山の一角だといわれているので、
普段わたしたちは気づかないうちに、
多くのアンコンシャスバイアスを持っています。
アンコンシャスバイアスは、過去の経験や、
見聞きしてきたことによって生まれます。
誰もが持っていて、日常にあふれているものなので
持っていること自体は悪いことではありません。
でも、気づかずにいると、次のような影響が出て
しまうことがあります。
- 否定的になり、新たな発想が生まれなくなる
- イライラすることが増える
- 適正な判断や評価ができなくなる
- 自分の成長機会や可能性を失ってしまう
- 知らず知らずのうちに人間関係に支障をきたし、ハラスメントにつながる
アンコンシャスバイアスによって、
お互いの主張や立場を大切にした自己表現をするという
「アサーティブ」になれないこともあるため、
アサーティブをテーマにした研修でも
まずは自分の思い込みに気づくことが大切ですと
お伝えしています
アンコンシャスバイアスには、
わたしたちが普段意識できていないだけで、
さまざまなものがあります。
次のように思うことはないでしょうか。
「事務職は、一般的に女性がつく役割である」
「あの人は文系だから数字に弱い」
「上司が言うことが絶対だ、間違いない」
「(挑戦する前から)わたしには無理だと思う」
「『単身赴任』という言葉を聞くと、女性ではなく男性のことだと思う」
「茶髪でカラーコンタクトをしている人は、チャラチャラしているのではないか…」
「九州の人はお酒が強い」
「血液型がB型の人は大雑把でマイペース」
「食事や洗濯は、妻や母の役割だろう」
「普通は〜だ。みんな〜だ」
アンコンシャスバイアスを学んでいると、
このような無意識の思い込みが日常生活のなかに
あふれていることに気づきます。
わたし自身も、自分の持っているアンコンシャスバイアスに
気づくことが多々あります。
たとえば、コロナ禍の影響で、いまは研修もオンラインで
実施することが多くなりました。
オンライン研修を導入した当初、
50代以上の役職者の人を対象にした研修では、
「この年代の皆さんは、オンラインに慣れていないので、
機能の説明もしなくてはならないし、
進行には時間がかかるだろう」
「チャットにコメントを入力するにも時間がかかり、
入力する人も少ないかもしれない…」
こう考えていましたが、
意外にもチャットに多くのコメントがあり、
即リアクションボタンで反応を返してくださる人も
多々いらして、とてもスムーズに進行ができて驚きました。
「意外にも…」と思ったことこそが、
わたしのアンコンシャスバイアスだったのです。
無意識に思っている事柄自体を、
いいか悪いかジャッジする必要はありません。
アンコンシャスバイアスは誰もが持っており、
あること自体は悪いことではないのです。
まずは、日頃の自分の「判断」や「言動」に
アンコンシャスバイアスの影響を受けていることは
ないだろうかと振り返り、
気づけるようになるといいですね。
写真は昨日ゴルフ場に行った時の写真
昨日は立春
梅と山茶花が咲いていたのですが
冬から春へ
カート道がちょうど季節の変わり目のラインのようにも
見えたので撮った1枚です