不機嫌ハラスメント、「フキハラ」という言葉が
あることを最近知りました。
パワハラ、セクハラ、マタハラ…など、
さまざまなハラスメントがありますが、
不機嫌な気分を人にあらわすような表情やため息、態度で
相手を困らせたり、精神的苦痛を与える行為は不
機嫌ハラスメント(フキハラ)と言われてるのだそうで。
相手に怒りを感じた時、攻撃的な言葉を言うと
パワハラになるので言わずにいたら、
ついため息が…という方もいますが、
不機嫌なため息を繰り返されることは、
一度怒鳴られることよりも精神的ダメージを受ける
という人もいます。
アンガーマネジメントでは、怒りを感じること、
怒ること自体は悪いことでなく、
適切な表現ができることが大事だと伝えています。
怒りを感じた時、感情的に怒鳴る、相手を責め立てる、
ものに八つ当たりをすることはもちろん、
言葉にはしないけれど、イラっとした瞬間に舌打ち、
ため息をつくというのも適切ではありません。
研修の受講者から受ける相談事の中には
「上司のため息で萎縮してしまう」
「同僚が不機嫌さをアピールするかのようなため息をつくので
嫌な気分になる」
という事例もあります。
たとえば、依頼された仕事でミスをした際にお詫びをしたら、
上司から「今後は気をつけるように」と言われ、
自席に戻ろうとしたその直後に、
イラっとした表情で「ハァ〜」と聞こえるように
ため息をつかれたらどうでしょう。
言葉にはしていないけれど、
「なんでミスなんかする?ちゃんと見直せば
こんなミスなんてしないよね。ほんと、困るんだよね、
こういうの」
というような、怒りの声が聞こえてくるようだ、
と思う人もいます。
なかには、
「私がこんなにイライラするのはあなたのせいだ!」
という気持ちから、わざとアピールするかのように
ため息をつく人もいます。
そうなるとイライラしていることや不機嫌さは伝わりますが、
何があったのか、どうしてほしいのかは伝わらず、
ただ相手や周囲を嫌な気持ちにさせ、
関わりたくないと思わせることになるでしょう。
また怒りは伝染するという性質があります。
情動伝染といいますが、周囲の人がイライラしていると、
その影響を受けイライラしてくる…という経験はありませんか。
イラっとした気持ちから発するため息で誰かを
嫌な気持ちにさせ、それがさらに伝染していく…
という不機嫌な場をつくる可能性もあるということです。
イラっとした時、その怒りをどのように表現する
傾向があるのか、ついため息や舌打ちをする癖はないのか、
振り返ってみませんか。
ただ、全てのため息がハラスメントに
なるわけではありません。
日々の疲れや悩みが溜まるとイライラしがちになり、
呼吸が浅くなって体が酸素不足になり、
お腹や胸の筋肉が緊張して硬くなります。
ため息には、そのこわばりを緩め、自律神経を整える
効果があると言われています。
嫌なため息と誤解されないよう、全身の力が抜け、
緊張が緩むよう「フーッ」と吐き出すのがいいでしょう。
周りに人がいないところでついてみるのがいいですね。
昨日から大阪に来ています。
今朝、ホテルの部屋から見た景色
太陽が昇った後のタイミングで
空がオレンジに染まり綺麗でした。
窓の外の景色を見ながら、
フーッと息を吐き出すのもいいかもしれませんね。