リモートワークが主流になってから、

チャット機能やメールを使って、報告、連絡の

情報のみを共有している企業も

多くみられるようになりました。

 

ただ、これではコミュニケーションは不十分でしょう。

なぜなら、日常で誰かと関係性を築くとき、

相手がいまどんな気持ちでいるかということを想像し、

ポジティブなこともネガティブなことも

率直に共有することが、心の距離を近づけることにも

なるからです。

 

職場では

「いまはこの仕事を抱えていて、どうしたらいいのか

困っている」

 

「取引先から◯◯と言われて心配している」

 

「いま、体調を崩していて、とても疲れている」

 

と感じていることはもちろん、

 

「こういうことを大切にしている」

といった価値観に関わることも、対話していくなかで、

すり合わせることも重要です。

 

コミュニケーションツールにオンラインや、

チャット、メールが多く使われるようになり、

報告・連絡などの情報共有のみでは

心の距離を縮める機会が少なくなってしまっています。

 

実際に組織の研修を担当する際、リモートワークに

なってからは、

「『こんなことを言われて嬉しかった』

『お客様にこう言われてラッキーだと思った』

『これが心配で…』といった、

ちょっとしたことを共有できたらいいのだけれど、

どう言っていいのかわからない…」

という相談が増加しているという状況です。

 

そのほか、孤立感や寂しさを感じてしまっている

という声も耳にします。

 

些細なことでも、感じたことを

率直に伝え合うということは、リモートワークが

進む時代だからこそ、必要なのかもしれません。

 

今年の新入社員研修にて休憩中に、

ある女性社員からの相談を受けていたら、

涙をポロポロ流し、

「すごく不安だった… どうしたらいいかわからなかった」と。

 

少し話を聴いたら少しラクになったようで。

日々の業務報告書には、自分の気持ちは

書いていいものか戸惑い、かけなかったのだそう。

 

感じていること、思っていること、

些細なことでも共有する時間を

少しの時間でもいいのでつくること

大切だと思うこの頃です。

 

 

7月20日に出版した

「アサーティブ・コミュニケーション」

(日経文庫)

 

※リモートワーク時のコミュニケーションについての

 項目もあります。

 

 

 

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