こんにちは
人が苦手な人の味方
心理カウンセラークミです
今回は『愛着スタイル』というテーマでお話しをします
愛着スタイルとは
人は生まれたときから、少しでも安心して生きていくために、人との関係において『パターン』を持つようになります。
愛着スタイルは、幼児期の2歳から3歳頃に自分で決めます。
自分で決めた愛着スタイルは、大人になってからも『他者をどう見るか』についての基本的な枠組みとなり
人付き合いや生き方に大きな影響を与えます。
愛着スタイルは4種類のパターンがあります。
回避型(愛着軽視型)
回避型愛着スタイルは
幼少期の頃にご両親との愛着が少なく
ご両親が目の前から離れても、泣いたり、ご両親を探したりせずに、ご両親が側に戻ってきたとしても、ご両親に対して笑ったりせずに無関心や回避する行動をとります。
その原因は、ご両親が子どもに対して、興味を示さず、回避したり、拒否したり、温かい愛着が少ないことです。
そのように育てられた子どもは、大人になると人との親密さを回避し、距離を置いた人付き合いを好みます。
人と一緒に居る時間を避け、人と一緒に居ることを好みません。
人との争いごとが苦手で、葛藤を回避しようとします。
自己開示や自己表現が苦手な傾向があります。
不安型(抵抗・両価型)とらわれ型
不安型愛着スタイルは
不安型という名称からわかるように不安が強いことが特徴です。
特に『見捨てられる不安』がとても強いです。
すべての場面を通じて不安が強く、ご両親と一緒に居ても情緒が安定せず、ご両親との愛着も求めながら、ご両親からの愛着に激しく抵抗するという特徴があります。
その原因は、幼少期の頃、ご両親からの接し方に一貫性がなく
ある時は、子どもを手厚く可愛がったり、
またある時は、子どもに無関心で、怒られたりする場合などです。
そのため、幼少期の頃は、ご両親に愛情を求めながらも、いつ激しい仕打ちが待っているかもしれないという気持ちも抱いて
愛情は無条件のものではないと感じて、その子どもの心はご両親に愛情を求める気持ちと、拒絶する気持ちの両方が併存しています。
大人になってからも、人付き合いは愛情を求める気持ちと、拒絶する気持ちの両方が併存し、
人との距離が保たれている場合はとても優しく気づかいができるのですが、親密になると距離がつか過ぎて依存してしまい、その人の全てを独占しようとしてしまう傾向があります。
幼少期の頃の愛着が不安定だったことの反動から、愛着対象への期待度がとても大きく、そのため不安がより強くなります。
混乱型(未解決型)
混乱型愛着スタイルは
回避型と不安型が複雑に入りまじり、とても不安定なものになりがちです。
幼少期に虐待を受けてしまったり、不安定な親の場合に混乱型愛着スタイルになりやすいです。
1人では不安だから人と仲良くしたいけど、人と親密になるとストレスを感じて傷ついてしまう、
自己開示はできないけれど、人に頼りたい気持ちも強い傾向があります。
子供の頃の親との関係で傷ついた心の傷が癒えていない、心の傷が開いた状態でいるので、ちょっとしたことでも混乱型に戻ってしまうことがあります。
不安型とは違って、人に甘えることが苦手です。
回避型の人のように人と距離をとることができず、相手を求めて、親密になると、相手の人に否定をされたり、ないがしろにされたりすると、その人のことを信じられなくなります。
安定型(自立型)
安定型愛着スタイルは
幼少期の頃は、ご両親と一緒に居ると「安全基地」の中にいると認識し、ご両親が目の前から離れると、泣いて、ご両親を呼び、ご両親が目の前に現れると、ストレスを解消し、笑顔を見せ、気持ちを安定させることができます。
愛着形成期の生後2歳から3歳までの間に、ご両親との間に情緒的な愛着が良好であると
大人になってからも前向きに、安心して社会と関わることができます。
人付き合いも、人との絆が安定して、自分を大切にしてくれる人はいつまでも大切にしてくれると当然のように信頼しています。
そのため、人に対して、気軽に助けを求めたり、相談することができます。
仕事と人間関係のバランスも良いので、ストレスを感じることなく、楽しみながら仕事に取り組むことができます。
愛着スタイルは、今まで生きてきた中で、ご両親との関係性の中で人付き合いや生き方に大きな影響を与えているものですが、
しかし、ご両親が悪いわけではありません、
とはいえ、あなたが悪いわけでもありません。
これは『世代間連鎖』といい、もし、幼い頃にご両親からたっぷりの愛情を与えてもらえなかったとしても、それは、あなたのご両親も、親御さんからたっぷりの愛情を与えてもらえずに大人になった人かもしれません。
世代間連鎖とは・・・
親から子供、そして孫の代へと、複数の世代にわたって同じような問題が繰り返されていくことです
愛情という温かさや、愛情という言葉を知らずに育つと、自分自身が愛情を知らなければやはり、自分の子どもに愛情を注ぐということは難しいのかもしれません。
でもね、世代間連鎖はどこかで誰かが断ち切ることができるものです。
今は、愛着スタイルが、回避型、不安型、混乱型だったとしても、
これから先、少しずつ安定型愛着スタイルに意識をして変えていくことは可能です。
それは、
自分自身を親のように温かい目で見守り、労う言葉を掛けたり、悲しい時は我慢せずに悲しんだり、
人付き合いも、自分のことを大切にしてくれる人と一緒に居る時間を増やしたり、
辛い時には無理をしないで1人の時間を楽しむことも大切です。
理想的な人間関係とは
相手を信頼し、尊重し、お互いに依存しないで必要に応じて助け、助けられる関係のことをいいます。
自分自身をたっぷりの温かい愛情で満たすと、目の前の人に対しても、たっぷりの愛情で関わっていくことができるようになります。
少しずつ、自分自身に対して親のように温かい目で見守り、愛着スタイルが改善するといいですね。
本日もお読みいただきありがとうございました。