というわけで……
今回は、この本を読んでみたいと思います。
『ウイルスが変えた世界の構造』(日本文芸社、2021.01)
副島隆彦×佐藤優
パンデミックの裏側で何が起きているのか!?宗教と近代500年の行方を徹底対論。
『ウイルスが変えた世界の構造』
□まえがき
■第一部 パンデミックで変わった世界
□1)アメリカに勝利した中国の全体主義
□2)ウイルスはどこからやってきたのか
■3)コロナ後の金融危機と日本の政局
□4)北朝鮮情勢とアメリカのディープ・ステイト
□5)アメリカ大統領選とアメリカ政治の行方
□第二部 アメリカの「国教」ユニテリアンとは何か
□あとがき
『ウイルスが変えた世界の構造』
第一部 パンデミックで変わった世界
3)コロナ後の金融危機と日本の政局
菅義偉内閣はどうなるか
佐藤 今回のコロナ禍ではローカルなサービス業や飲食業、観光業が、まず最初に打撃受けました。
しかし緊急事態宣言による外出自粛で、多くの人が「ステイホーム」で、お金を掛けずに生活できることに気づいた。だから無駄な買い物はしなくなっていく。 人が動けばお金を使います。コーヒー1杯でも外で飲めば安くて200円強ですが、家なら30円程度です。そうなると、緊急事態宣言が解除された後も、コロナ前の頃のような酒の飲み方や人の集まり方を積極的に行なおうとする気分にはならなくなる。
だからもうサービス業や飲食業、観光業は構造的にコロナ以前には戻らないでしょう。
(以下省略)
河井夫妻逮捕の裏側
副島 安倍政権は、7年8カ月も続きました(2020年9月15日まで)。
自民党の総裁選(9月14日)は、石破と、宏池会系の岸田が菅義偉に敗けた。日本の首相は、アメリカが決めるのです。日本はアメリカの忠実な属国だから。子会社の社長は、誰が決めるか。親会社の社長や会長が決める。子会社の役員会で互選で決めるのではありません。日本はアメリカの子会社なんですよ。
来年(2021年)の10月までに、総選挙(衆議院選挙)をしなければいけない(4年の任期が終わるので)。菅の手腕が良ければ、そのあとも菅が続投ということになるでしょう。コロナ馬鹿騒ぎがまだ始まっていない、去年の2019年5月10日に、菅義偉はワシントンに行った。マイク・ペンス米副大統領に呼ばれてホワイトハウスで“首実検”されました。首相の女房役の官房長官は、緊急の事態に備えて国を離れられない決まりがありますよね。だから普通は有り得ない「異例」の訪米だった。
このペンス・菅会談が行なわれている副大統領用の会議室に、トランプ大統領がひょっこり横から顔を出している。これを drop in 「ドロップ・イン」と言います。それでトランプが「よし、ペンス。こいつで大丈夫なんだな。こいつで、日本をきちんと纏めることができるんだな」と言った。日本人は英語ができない、とトランプは分かっているから、菅義偉の目の前でこんな失礼な非礼なことができる。
このとき、菅を次の首相にする、とアメリカが決めた。コロナも終わったから、それでは、そろそろ次のに取り替えるか、となった。これが私の理解です。
佐藤 岸田さんがもし、首相になったとしても短期しか持たなかったでしょう。
石破さんの場合は、党内の基盤があまりない。それから財界にもない。だから戦術としては、ポピュリズムに訴えるしかない。彼が総裁に選ばれた場合は、検察と手を握って、安倍前政権の腐敗を告発し、膿を出すという形で自らの権力基盤を作る。だから、石破内閣は検察内閣になる可能性があると思いました。そこが彼の権力基盤になった。
石破内閣だったら、検察ファッショみたいな雰囲気の平沼騏一郎内閣のようになったでしょう。
副島 そうか。石破はそこまで安倍に嫌われていたんですか。佐藤さん、よく知っていますね。
安倍が辞任を表明する約2ヵ月前の6月18日に、東京地検特捜部が、河井克行と妻の案里を逮捕しました。広島県内の地方議員や首長ら9人に、選挙の票の取りまとめを依頼し、報酬を渡したというつまらない容疑です。この件について佐藤さんはどう考えていますか。
佐藤 私は、河井克行さんのことを詳しくは知らないです。鈴木宗男さんの「ムネムネ会」での知り合いです。私は彼が逮捕される前日に、電話で話しました。
拘置所に入ったら何に気をつけたらいいか、と聞かれたので、特に「サンダルはすぐに差し入れか、購入してください」と答えました。拘置所のサンダルには水虫菌が思いっきりついていますから。それからケツの穴とオチンチンの検査や、拘置所に入ってきた人間に屈辱感を抱かせるような仕組みについて話しました。
副島 河井夫妻は、任意出頭の形でそのまま逮捕された。
佐藤 こういうときは、供述のとり方も、決まっています。ゴリゴリの取り調べはもうないですよ。
もうすでに100人から聴取しているから、話は決まっている。だから、むしろ、検察は、河井夫妻にできるだけ、うそをついてほしいのです。
誰々に会っていないとか、日にちが違うとか、金を渡していないとか。河井夫妻にできるだけうそをついてもらって、そこから「うその調書」というのを検察がつくります。そうなると、聴取した全員がこう供述しているのに、河井夫妻の供述だけ物証と合っていないから、2人はうそをついている、という形にして検察は裁判官に訴えるのです。だから、うそをつくのが一番よくない。これを逃げる方法は1つしかありません。それは会った人に現金を渡している事実を、全部、認めることです。
そうなると河井議員の認識の問題になります。彼らの認識では、これは政治活動であって、投票の依頼ではなかった、と。
そこで難しくなってくるのは政治活動との線引きです。
自分の選挙、あるいは妻の選挙に有利になるということをまったく思わないで金を渡すことはありません。それを正直に言ったら、その瞬間にアウトです。でも同じ基準でやったら、日本の政治家は全員、アウトです。
ウグイス嬢だって、みんな、お金をもらってやっていることです。あえて言うと公明党と共産党はやっていません。彼らは、本当にボランティアで選挙活動をしますから。
あと、公職選挙法上は企業の派遣や労働組合の派遣は禁止です。しかし、実際はみんなやっている。あの基準で、河井夫妻を逮捕できるのだったら、これから日本の政治家は全員が違法状態になる。
だから河井捜査の意味合いというのはすごく大きいと思います。いつでも検察の意向で捕まえることができる。このことがはっきりしてきた。だから、みんなピリピリしている。大枠で見ると、今回のコロナ禍が起きて行政権が急速に優位になっています。これは世界的にファシズム国家の特徴です。議会のプロセスを経ないで、行政権の優位性を、検察庁法の改正で司法にも少し及ばせようとした。
検察は行政機関なのですが。それに対する反撃です。だからヤクザの縄張り争いと一緒ですよ。
副島 検察(庁)は、「準司法機能を持つ行政庁」と、法律解釈されています。私は、河井事件は、佐藤さんが見ているようなそんな甘い政治過程ではないと思っています。私の見立てでは、これは「二・二六事件」に匹敵する。河井克行が、たかが1億5000万円を配ったとか、ウグイス嬢とやったとか。案里が広島県の政治家たちと性的関係を持ったとか。どうでもよいことだ。
二・二六事件(1936年)のとき、叛乱軍の青年将校(皇道派)のトップの磯部浅一と、統制派の石原莞爾が対決した。石原は、叛乱軍の司令本部まで行って、軍刀を持った叛乱軍将校たちと睨み合いになった。「貴様、叩き殺すぞ」と、ピストルに手をかけて互いに睨み合った。軍人だから双方が軍刀とピストル(拳銃)をさげている。石原莞爾が、「貴様ら、何をやっているんだー」と叫んだ。一触即発の状態になった。
これが日本の検察庁の内部で起きた。法務省・最高検察庁は、「俺たちは政治家たちより上なんだ。政治家を逮捕する権限まで持っている」と、頭のてっぺんからおかしな考えを長年、持っていますから。
日本の検察庁が、こんな激しい内部抗争をやった。その原因は、反共の宗教勢力が日本の検察庁(法務省)の内部にまでたくさん潜り込んでいるからです。河井夫妻は、世界反共勢力の現役の大幹部です。克行は、法務大臣も務めたんですよ。
実は、2019年12月10日に、広島で「河井案里」捜査担当の検事が自死しました。これを『週刊新潮』が、スクープした。河井事件が大騒ぎになった今年の6月に記事になった。この30歳ぐらいのバリバリの若手の検察官は、殺されたのでしょう。彼らに。私はここまで言い切ります。
事件から半年遅れでの、週刊誌の記事です。この若い検察官の死は、誰も知らなかった。地元の警察さえ捜査していない。全て検察庁内で抱え込んで秘密にした。きわめて異常な事態です。
資料:「『河井案里』捜査担当検事が自死していた 夫妻は“暴露” の切り札に」
(省略)
(つづく)
【解説】
副島 検察(庁)は、「準司法機能を持つ行政庁」と、法律解釈されています。私は、河井事件は、佐藤さんが見ているようなそんな甘い政治過程ではないと思っています。私の見立てでは、これは「二・二六事件」に匹敵する。河井克行が、たかが1億5000万円を配ったとか、ウグイス嬢とやったとか。案里が広島県の政治家たちと性的関係を持ったとか。どうでもよいことだ。
いやいや、どうでもよいような軽いことではないでしょう。
(参考:「河井案里」逮捕の裏側「男遍歴」「ウグイス嬢との不倫」)
オトコ関係については、本誌(「週刊新潮」)が5月7・14日号で報じた。今年3月、ホテルに“潜伏”していた河井夫妻を広島地検が急襲して携帯電話を押収。そこから、いわゆるセックスフレンドの存在が炙り出されたのだ。本誌の取材に、検察幹部はこう答えている。
「押収した案里の携帯を調べたところ、普段、彼女が何をしているか分かっちゃったんだ。メールのやりとりから、彼女にフリーセックスの相手がいることが判明した。それも3人かそれ以上ですよ」
この「セフレ」を絞り込むと、“広島県政のドン”とも呼ばれた県議会の議長経験者もいた。議長経験者は肉体関係を否定したものの、地元の捜査関係者はこう証言する。
「酒が入ると、案里のことを“性行為が上手”だとか、“ワシが女にしてやった”と周囲に平気で言っていた」
これらの本誌記事に目を通したさる広島県議は、「さもありなんですよね」と言いつつ、
「彼女は県議時代、ぴたっとしたジャケットに、身体のラインが出るようなワンピースやタイトスカートで議会に来ていました。裏が赤いハイヒールを履き、スマホカバーはド派手なピンク。スワロフスキーで、ハローキティの装飾でした。立ち居振る舞いも、男性へのボディータッチがすごいんですよ。“おはようございます”って言いながら、もう腕のあたりを触っているといった感じでね。年長者にはしとやかに接し、ぐっと近づいて目を見ながら話す。“爺殺し”のコツが沁みついているんです」
その彼女は昨年の参院選で、自民党本部から1億5千万円という破格の選挙資金を得た。先の県議によれば、
「選挙中、彼女は支援者などに、“党が私を応援するのは官邸の勅命ですから”なんて言っていましたね」
ウグイス嬢と不倫
他の自民党候補とはケタ違いの軍資金を用立ててもらい、約2千万円のカネをバラ撒いたのが夫の克行前法相である。県議曰く、
「セフレがバレた妻も妻なら、夫も夫なんです。10年ほど前、彼が出た衆院選の期間中のこと。選挙事務所近くのホテルの一室を休憩用に借りていて、ウグイス嬢をそこに連れ込んだとのことです。選挙事務所を手伝っていた克行氏の父親がそれを知って激怒。父子で殴り合い寸前の喧嘩となったそうです。メディア関係者の仲裁で収まったといいます」
夫妻への捜査の発端はウグイス嬢への違法報酬。そのウグイス嬢に手をつけていたとは……。
「まだあります。彼はテレビ局の女性記者と不倫関係にあったらしく、彼女を口説く際の文句が、“妻の男関係には参っている”“妻とはもはや肉体関係はない”。ところが、ウグイス嬢をホテルではなく車に連れ込んでいたことがその女性記者にバレて、不倫関係は終わったとか……」
当局にすれば、捜査の過程で判明した“実態は仮面夫婦”という副産物。それでもオシドリ夫婦を装い、参院選では二人で手分けして、地元の県議など100人近くに総額2500万円を超えるカネをハデに配り歩いた。それに買収の疑いがかけられているわけだ。
(以下省略)
見た目は真面目そうな河井克行氏とその美人妻・案里氏ですが、夫婦そろってとんでもない人物だったようですね。
佐藤 私は、河井克行さんのことを詳しくは知らないです。鈴木宗男さんの「ムネムネ会」での知り合いです。私は彼が逮捕される前日に、電話で話しました。
佐藤氏は、鈴木宗男氏を囲むグループ「ムネムネ会」の中心メンバーだった河井克行氏と古くから交流がありました。
「詳しくは知らないです」というのは、ウソでしょう。
獅子風蓮

