別のところ(獅子風蓮のつぶやきブログ)で、週刊現代の記事について書きました。

東大OB医師の告発 その1(2024-06-26)

ネットだとこれですね。
一部、引用します。


週刊現代・同校OBが決意の告発「東大病院よ、医療ミスを隠すな!」
日本心臓病学会創立者
歴史ある東大名門クラブの機関紙に突然掲載された長文。そこに記されていたのは、医学界を震撼させる告発だった。いったいなぜ医師はこの手記を寄せたのか。医学界の改善を願う本心を聞いた。


一言申しておきたい
〈老躯のわが身は、鉄門諸君が破邪顕正の剣をかざし、声を大にして立ち上がって欲しいと念願する。今まさに不正の医師を弾劾すべき時である〉
「鉄門倶楽部」の機関紙「鉄門だより」の最新号にこんな「告発文」が掲載され、医学界を震撼させている。
鉄門倶楽部は東京大学医学部のOBと学生らによる親睦団体。旧東京帝国大学医科大学時代の1899年に創設された。
役員はすべて東大医学部の卒業生。現東大医学部長の南學正臣氏と、東大医学部附属病院長の田中栄氏が会頭、副会頭を務め、國土典宏・国立国際医療研究センター病院理事長など医学界の実力者らが理事に名前を連ねる、いわば「オール東大医学部」の団体だ。
その歴史ある団体の機関紙に「告発文」を書いたのは、坂本二哉(つぐや)氏(94歳)だ。
(中略)
坂本氏が執筆した医療事故の中身は衝撃的だ。
まず、坂本氏が入局した昭和30年代の東大第二内科(心臓・循環器)の医師らの感覚に驚かされる。坂本氏によると〈患者に対し、あえて苗字を呼ばず、「お前、貴様」などと呼ぶ医師〉が幅を利かせていたというのだ。その中の1人の、異様にプライドが高い医師が医療事故を起こした。当時消化器検査係だった坂本氏いわく、「自慢屋」の医師が心筋梗塞患者を胃潰瘍と誤診し、検査入院していた患者の胃にバリウムを入れて透視検査をしたところ、患者が「突然横倒れになって死亡」したというのだ。
さらにこの医師は、突然の死に呆然としている遺族に対し「もう少し早く来院していれば助かったのに」と平然とうそぶき、伝達事項を伝える医局の黒板に「上がり」と書いたという。
「死亡ではなく『上がり』と書くとは、本当にショックでした。むろん『一丁上がり』の意味で、患者を物扱いするようで心が痛みました」(坂本氏)


5歳の女児が死亡
また、昭和33年頃には別の医師が肝臓の生検中に男性患者を大量出血死させたこともあった。予期せぬ夫の死に、妻は納得せず、遺体の解剖を強く要求。だが検査担当の講師が最後まで解剖を拒否し、真相は解明されなかったという。
坂本氏が当時の状況についてこう証言する。
「私が見た医療事故と思われるケースはすべて表沙汰にはなりませんでした。当時は上司の指示や命令は絶対で、下が“おかしい”と言っても左遷されるのがオチ。だから皆沈黙せざるを得ず、表に出なかったのです。現に私は『自慢屋』の行為を組織内で批判した途端、上司から消化器検査係を罷免されましたから」
こうした実態を目の当たりにして、坂本氏は「極度の不信」に陥った。というのも坂本氏は、患者に慕われる医師であった父を見て育ったからだ。
坂本氏の実家は、北海道釧路市で唯一の私立病院を経営していた。おカネに頓着せず、無料で診察することもしばしば。父は診察中に眼底出血で倒れたが、それでも依頼に応じて往診に出かけ、病院に帰り着いた直後に玄関で急死した。患者を物扱いするような医師とは天と地の差があった。
(中略)


健全な世界を作ってほしい
昔の話ばかりではない。6年ほど前、坂本氏は、ある会合で同席した循環器内科の教授の発言に衝撃を受けたとも記されている。冠動脈検査用のカテーテルが動脈を突き破る事故が、 その教授の病院ではよく起こっているというのである。
「会合では様々な情報交換を行うのですが、その教授は何気ない会話のなかで、カテーテルが冠動脈に穴を開け、血液が心嚢に溜まって死に至ることもある『心タンポナーデ』が珍しくない、と平然と言い放ったのです。そんなことは滅多に起こらない事故です。耳を疑いました」
(中略)
「医療事故は現在も完全にはなくなっていませんし、表になることはまれです。私の告発を機に、事故が一つでも減ることはもちろん、今後起きてしまった場合には過ちを隠さず認め、一刻も早く公表し次の医療に生かす。東大病院が先頭に立ち、より健全な世界を作ってほしいのです」
坂本氏の決意の告発は、医療界の中枢に届くだろうか。

 



私は東大医学部卒業の医師ですので、「鉄門倶楽部」の機関紙「鉄門だより」が毎号送られてきます。
その記事のことが一般の雑誌にとりあげられているので、ちょっと驚きました。
でも、いつも「鉄門だより」はざっと見出しに目を通す程度ですの、該当する記事は見逃していました。
家に帰って、さがしてみました。

 


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獅子風蓮