nijorengeさん(二乗さん)のXでの投稿で、この番組のことを知りました。


NHKスペシャル 大往生~わが家で迎える最期~
放送年度:2018年度
「人生の最期をわが家で」という願いをかなえようと在宅医療に奔走する老医師がいる。森鴎外の孫で、かつては東大病院の外科医として活躍した小堀鴎一郎医師80歳だ。患者はみな80代以上で、いわば“老老医療”。かける言葉は友人どうしのようで、患者本人だけでなく家族とも等身大で向き合う。103歳の母を介護する70代後半の息子夫婦、84歳の父を支える全盲の一人娘など、それぞれに異なる人生のしまい方を見つめる。

NHK本体では動画を観ることはできませんでしたが、さがしたらこのサイトを発見しました。

 

一部、引用します。

 


NHKスペシャル「大往生~わが家で迎える最期~」- 190224


7:00 ~
小堀医師がもっとも心配している親子がいました。
末期がんの父親を全盲の娘が一人で世話をしているといいます。

父親の千加三(ちかぞう)さん84歳
末期の肺がんを患っています。

介護する一人娘の広美さん47歳
幼い時病気で視力を失いました。

小堀医師:広美さんは消耗してないね。精神が落ち着いている。

広美さん:え~、でもこれはみなさんのおかげなんです。

千加三さんは運送会社に勤めながら、目の見えない広美さんを、まもり育ててきました。
8年まえ、妻のふささんが脳梗塞で倒れます。
それ以来千加三さんは、広美さんと妻の世話を一人で担ってきました。
そして去年、妻をこの家で看取ったあと、ついに千加三さんがたおれてしまいます。
末期にまで進行した肺がんでした。


10:35 ~
目の見えない広美さんが、自宅で千加三さんの介護を続けようと決めたのには、理由がありました。

広美さん:病院の検査で病名が分かったころに、先生からも父に「入院しますか、それとも在宅で治療しますか」と聞かれたそうなんですけど、「不自由な娘がいるので、入院はしたくないです」と父が先生に言ったらしいんです。だから私も、父の思い通りにしてあげたいなと思って。母のときも父が一生懸命、母のことずっとやってくれてたし、私しか子供がいないから、私がやらないと、お父さんそれこそ施設とか行くようになっちゃいますから。大事な家族だから。

 



二乗さんは、広美さんの家の新聞や仏壇から、創価学会のお家だと断定し、次のようなポストを、5年まえにしています。

 
かいつまんで、引用します。

 

 


2019年02月24日の二乗さんのポストより:

観ていた人は気がついただろうか

末期肺がんを患う高齢の父親を介護するひとり娘のひろみさんは全盲

幼い頃に病気で視力を失い
両親が懸命に育ててきた

気だて良い聡明でとても優しいお嬢さん

数年前に母親が亡くなり
その後世話をしていた父も病で倒れ

床と小さなテーブルの上には聖教新聞

……

紛れもなく

どこから見ても

創価学会員のご家庭

……

(ひろみさんが自分で作ったうどんを父親が一生懸命になって食べる)

一本ずつ、一本ずつ

口へ運ぶを見て

私は思わず

題目
唱えてしまう

心の中で御本尊様
大聖人様と

願ってしまう

……

(呼吸が弱ってくる)

多くの身内に囲まれながら

とても安らかに

大往生

娘のひろみさんはいつもと変わらずハキハキと

姿勢良くどこまでも謙虚に

感謝の言葉を述べる

きっと座談会でもそうやって

発表してきたのだろうと

想像する

創価学会のお家

……

ひろみさんのお家がいつ創価に入会したのかわからない

ひろみさんの病気がきっかけだったのか

それとももっと前からなのか

わかるのは

ひろみさんの目の回復を

家族で必死で祈ったことと思う

でも人は間違いなく老い

病気になり

やがてこの世から去る

創価であろうがなかろうが

 

 



5年前の二乗さんの投稿では、父親の介護に誠実に向き合う広美さんに対し、応援する気持ちがこもった暖かみを感じます。

でも、今この時期にこの投稿を再掲したのは、どういう意図があったのでしょうか。


「ひろみさんの目の回復を、家族で必死で祈ったことと思う」
それにもかかわらず、広美さんの目は光を失ったままで、親の介護とか死が避けられない。

二乗さんは、創価の信仰の無力さを言いたかったのかもしれません。


しかし、私は、まったく反対の感想を持ちました。


最初は、「願いとして叶わざることなし」の信心だということを信じて入信したのかもしれません。
おそらく、ご両親は、広美さんの目の回復を真剣に祈ったでしょう。
その願いは叶わなかったかもしれませんが、広美さんが心優しい聡明な女性に育った姿をみて、信仰の意味はあったと、私は思います。

広美さんは全盲という病気は克服できなかったかもしれませんが、両親に大切に育てられ、最愛の父親を自宅で介護することまでできたのです。

それには、主治医をはじめとする多くの人の協力と支えがあったからではありますが、千加三さんが自宅で大往生できたことは、千加三さんのみならず、広美さんにとっても幸せなことだったと思います。

それにしても、目の見えない広美さんが、自宅で千加三さんの介護を続けようと決めたのは、意外な理由でした。

広美さん:病院の検査で病名が分かったころに、先生からも父に「入院しますか、それとも在宅で治療しますか」と聞かれたそうなんですけど、「不自由な娘がいるので、入院はしたくないです」と父が先生に言ったらしいんです。だから私も、父の思い通りにしてあげたいなと思って。母のときも父が一生懸命、母のことずっとやってくれてたし、私しか子供がいないから、私がやらないと、お父さんそれこそ施設とか行くようになっちゃいますから。大事な家族だから。

父は、自分が病気になっても、なお「不自由な娘」のことを心配して在宅を希望する。
娘は、最愛の父のために、父の思い通りにしてあげたいと思う。
けっして、義務感とか悲愴な覚悟ではなかったのですね。

私は、広美さんの言葉に、目頭が熱くなってしまいました。


番組自体は、一人の在宅医師を中心に「大往生」を見つめる内容でしたが、このたび二乗さんのおかげで、信仰と介護という面からも、深く考えることができました。
貴重な番組を紹介してくださり、ありがとうございました。


冒頭の小堀医師の言葉も印象に残っています。


__広美さんは消耗してないね。精神が落ち着いている。

本当に、番組の中で、広美さんの表情と言葉の明るさには、救われました。

本当の信仰がここにはある、と思いました。
 


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獅子風蓮