私は、別のところ(獅子風蓮のつぶやきブログ)で、FLASH(3月12日号)と週刊現代(2024年3月9日号)の記事を参考に、恐ろしい外科医が世間にゴロゴロしている可能性について書きました。

『脳外科医 竹田くん』の恐怖 その1)(2024-04-08)


『脳外科医 竹田くん』の恐怖 その2)(2024-04-09)

『脳外科医 竹田くん』の恐怖 その3)(2024-04-10)

『脳外科医 竹田くん』の恐怖 その4)(2024-04-11)


ネットではこれですね。

週刊現代2024.03.02
独占スクープ『脳外科医 竹田くん』モデルの患者が初証言…「脊髄がドリルに絡みついた」痛ましい手術ミスの一部始終

週刊現代2024.03.02
独占スクープ『脳外科医 竹田くん』モデルの医師を直撃…「私は裏切られた」「赤穂市民病院は汚い」その驚愕の主張


かいつまんで、引用します。


 

ネット上で話題になった、医療界騒然のマンガ『脳外科医 竹田くん』。主人公は口だけうまく、やたらと手術をしたがるが、手術はミス続き。そのモデルになった医師本人が初めて口を開いた――。


なぜあの人が担当に

手術やカテーテル治療で失敗を重ね、こうした取り返しのつかない事態を招きながらも、開き直って周囲を振り回す外科医を描いたマンガ『脳外科医 竹田くん』が、医療界で波紋を広げていることをご存じだろうか。
2023年1月からブログ上で連載を始め、同7月まで更新されていたこのマンガは、早くから「ある実在の医師」をモデルにしているのではないか、と指摘されていた。それ が、2019年7月から2021年8月まで兵庫県の赤穂市民病院に勤務していた脳外科医のA医師(40代・男性)である。
同病院の脳神経外科では、A医師が着任してわずか半年あまりで8件の 医療事故が発生、3名の患者が亡くなった。市と同病院は原因などの検証を行ったものの、A医師が病院を去ったこともあり、地元では早くも事件は風化しつつあった。

ところが今年2月、事態は急展開を見せる。赤穂を離れたA医師が、その後勤務していた医誠会病院(大阪市、現・医誠会国際総合病院)でも医療事故にかかわり、搬送された男性を死亡させた疑いがあるとして、遺族から提訴されたのだ。
この遺族が語る。

「大病院で治療を受けられると安心していたのに、A医師は苦しむ父に診察も、必要な処置もしなかったのです。父を担当したのが、赤穂で複数の医療事故に絡んで追及されている医師だったことは後から知りましたが、医誠会病院はなぜそんな人を救急の医長にしていたのかと、やりきれない思いです」

今回、本誌はA医師を訴えた二組の患者家族と複数の赤穂市民病院関係者、さらにA医師本人からも話を聞いた。そこから見えるのは、医療ミスが疑われても十分に検証も反省もされない、医療界の「闇」だった――。


ドリルに神経が巻き付いて

「私は、A先生には医師をやめていただきたいと思っています。母が重い後遺障害を負ったにもかかわらず、先生の言動からは思いやりが感じられませんでした。非常に、自己中心的なお考えをお持ちだと思いました」

こう吐露するのは、兵庫県に住むXさん(50代・女性)である。

4年前、Xさんの母(当時74歳)はA医師の執刀する手術のあと、下半身が麻痺する重い障害を負った。以下、Xさんの証言と裁判資料をもとに、その主張を追っていこう。
きっかけは2019年末、Xさんの母がひどい腰痛を訴えたことだった。

「母はかかりつけ医の紹介で、赤穂市民病院に行くことになりました。診察したA医師は、年明けすぐに検査入院するよう勧めてきました」(Xさん)

検査は1月6~8日に行われた。同17日に結果を聞きに出向いたXさんに対して、A医師はこう滔々と述べたという。

「お母さまは重度の脊柱管狭窄症なので、早く手術したほうがいい。20日に入院、22日に手術でいかがですか」
「早く手術しないと、人工透析になる可能性があります」

あまりに急な提案にXさんは戸惑ったが、A医師の勢いに押されて承諾した。そして提案どおり、1月22日の朝9時ごろからA医師と、その上司で診療科長のB医師の執刀により手術が行われることとなった。
Xさんの母が受けたのは、「腰椎後方除圧術」という手術だ。脊柱管狭窄症では、背骨が中に通っている神経を圧迫して痛みが生じる。背骨の一部を削り取って圧迫をなくすのが「除圧術」である。

「当日の朝、A先生は病室にやってきて、母に笑顔で『退院する頃にはスタスタ歩いて帰れますからね!』と声をかけてくれました。そのときは、とても頼もしい先生だと思いました」(Xさん)


「初めてなので自信がない」

手術ではA医師が主に執刀し、ベテランのB医師が助手を務める予定だった。
ところが、のちにXさんがB医師から聞いたところによると、手術が始まったとたん、A医師は「この手術は初めてなので自信がない」などと言い出した。そのため、2ヵ所あった患部のひとつをまずB医師が執刀して手本を見せ、A医師に引き継いだという。
それからほどなく、悲劇は起きた。A医師がドリルで骨を切削していたとき、刃が脊髄の一部を巻き込んでしまったのだ。裁判にあたってXさんが入手した手術中の映像には、刃先に白っぽい神経が絡みつく痛ましいようすが映っている。

(中略)

だが、A医師がかかわる事件はこれだけではなかった。その後、別の病院でも搬送された患者の死亡に関与したとして、遺族から訴えられたのだ。


新たな事件が起きたのは、昨年1月のことだ。当時90歳の男性が、入居していた施設で新型コロナウイルスに感染し、医誠会病院へ入院することになった。その受け入れを担当したのは、ほかでもないA医師だった。

この男性の長女で看護師の50代女性、Yさんが語る。

「慢性腎不全だった父は、毎週火・木・土曜日にHD(血液透析)という透析治療を受けていましたが、そのおかげで元気で、その日もコロナの症状はなく、自分で荷造りをして救急車を待っていたほどでした」(Yさん)

Yさんの父が医誠会病院へ搬送された1月7日は土曜で、透析の予定日だった。普段通う病院がコロナ感染者の透析に対応できないため、隔離も兼ねて大きな病院へ入院することになったわけだ。


診察すらされなかった

だが、救急患者を担当していたA医師は、理由はわからないが「今日中に透析治療が必要」という前の病院からの申し送りを確認しなかったようだ。当時のカルテにA医師はこう書いている。

〈どういう適応で入院との判断となったかは不明です〉

連絡がないため、心配したYさんが病院へ電話をかけると「医師は忙しいので電話に出られません。病状と治療についての説明はできません」などと言われ、一切説明はなかったという。

「父にコロナの治療をしたのかどうかについても何も説明を受けていないのに、9日の夜10時すぎになって『容態が急変したので病院へ来てほしい』と突然電話があったのです。駆けつけたときには、父は心肺停止に陥って蘇生処置を受け、人工呼吸器につながれていまし た」(Yさん)

Yさんは翌日、救急科部長の医師に急変の理由を尋ねた。しかしその医師は「私はその場にいなかったのでわからない」と言うばかり。さらに翌日の1月11日、Yさんの父は帰らぬ人となった。

後日、Yさんがカルテ開示を請求したところ、入院後の透析治療が行われていなかったことがわかった。カルテはほとんど白紙だったという。 

「そもそも90歳のコロナ患者なんですから、リスクが高いことはわかるはずだし、家族への連絡も緊密にして然るべきです。それなのに、カルテを見ると診察すらされていない。
加えて、病院側の希望で開いた昨年6月の説明会では、病院側が突然『1月9日にCHDF(持続緩徐式血液濾過透析)という透析治療はしました』と、開示されたカルテになかったことを主張し始めたんです。
『維持透析を7日にしなければならなかったのに、なぜ2日も遅れた9日に特殊透析に変えたんですか? 医学的に説明してください』と私が言ったら、病院側は何も答えませんでした」(Yさん)

簡単に言うと、Yさんの父が日常的に受けていHDと、主に急患に施されるCHDFは、同じ透析でも別物だ。そのため、自身も医療従事者のYさんは「CHDFを行ったからといって、透析をしたことにはならない」「適切な透析治療を受けさせなかったために父は亡くなった」と指摘・主張しているのである。

(以下省略)




 


解説
問題のマンガ『脳外科医 竹田くん』は、これですね。

脳外科医 竹田くんあり得ない脳神経外科医 竹田くんの物語


この4コマ漫画を読んでもらうと分かるのですが、この脳外科医竹田くん、とんでもない医者です。
腕はなく手術が下手なくせに、手術をやりたがる。
手術の失敗をなんとかごまかして家族を黙らせ、後遺症の残った患者を転院させる。

なんでこんな医者が医師免許停止処分を受けないのか不思議です。

不思議といえば、赤穂市民病院で脳外科にこの医師を受け入れた脳外科の古荒科長です。
普通なら、温情あふれる後輩思いのいい上司なのですが、竹田くんの手術ミスの尻拭いばかりして、手術をやり続けさせるのです。
結局は、院長から手術禁止のお達しがでるのですが、竹田くんは、手術ミスの責任を古荒科長に被せる作戦をたて、なかば成功してしまうのです。

私は、4コマ漫画を読んで、そら恐ろしく感じました。
竹田くんは確かに異常です。
サイコパスと言っていいでしょう。
すぐに医師免許を剥奪するべきです。

でも、それ以上に問題なのは、そのような医師に手術を続けるのをとめられなかった古荒科長と、病院の管理部門です。
院長・事務長をはじめとする管理部門は、問題が発覚したあとも、事件の隠ぺいをはかったふしがあります。


こういう問題は、日本の他の病院でも起こる可能性はあります。
必然的に、患者は、そういうハズレの医者に当たることがあるのです。

目の前に問題の医者がいて、患者に不利益を起こす可能性が高いなら、医者の上司や病院の管理部門は、問題を正面から取り上げて、適切に指導すべきでしょう。
問題の医師をやめさせればいいというものではないはずです。

病院をかわった問題医師は、赴任先の病院でまた問題を起こします。

実際に、竹田くんのモデルの医師がそうしたように。



私は、日蓮仏法を信奉するものとして、日蓮の「破邪顕正」の姿勢を高く評価します。
もっとも、日蓮の主張が現代にそのまま当てはまるとは思っていません。

時代の制約がありますから、日蓮が「邪」と認定したのは、他宗でした。
それは、現代では通用しない論理です。

でも、日蓮の思想のエッセンスを〈構造〉として取り出して、それを現代に応用することには意義があると思うのです。

日蓮の思想の第一の〈構造〉は「破邪顕正」でしょう。

第二の〈構造〉は「権力にひるまない勇気」でしょうか。
その他にも、「男女平等」で女性信徒に心温まる手紙を送ったこととか、いろいろ現代でも有用な〈構造〉はいくつも見つけることができます。


さて、その「破邪顕正」ですが、現代で闘うべき「邪」は何でしょうか。
政治の世界なら、今の自民党の裏金問題のような金権体質。
無責任なデマを振りまき、社会に明らかな害毒をまき散らす「反ワク・陰謀論」も、「邪」ですね。

また医療界にも、今回見たように、闇が存在します。
問題を起こす医師が目の前にいても、指導する立場の医師や管理部門がきちんと適切に指導できない。
患者に害が及ぶような医師からは、医師免許をとりあげるくらいのことをすべきなのに、自分の目の前からその医師がいなくなると、問題がうやむやになる。

こういう日本的な「ことなかれ主義」を打破するには、日蓮の思想のエッセンスである「破邪顕正」の信念をもって、ことに当たるべきだと思います。
 

戦中戦後の日本にあってリベラルな政治姿勢を貫いた石橋湛山は、日蓮思想のエッセンスを受け継いだ政治家だと私は考えています。


そういう考えを持った人を地道に増やすことが、私の考える「広宣流布」です。

 



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獅子風蓮