藤圭子は、こんな歌もカヴァーしています。

●藤圭子・カスバの女

♪ここは地の果てアルジェリア
どうせカスバの夜に咲く
酒場の女のうす情け……


いやあ、この曲を藤圭子の歌唱ではじめて聴いた時、驚きましたね。
なんで、日本の演歌なのにアルジェリアやカスバという地名が出てくるのか、理解に苦しみました。

そこで少し調べてみました。

カスバの女
「カスバの女」は、エト邦枝が1955年(昭和30年)に発表した楽曲である。

韓国人の作曲家・久我山明が、自作の曲を作詞家の大高ひさを邸を訪れて持ち込み、その曲を聴いた大高が「日本の演歌では単なるモノマネになる」と思い、外国(アルジェのカスバ)を舞台にして詩を書いた作品であるという。

当初、芸術プロ製作映画『深夜の女』の主題歌として制作され、レコーディングを終了して発売したものの、肝心の映画が製作中止となり、発売元のテイチクレコードも熱心にキャンペーンすることなく曲は自然消滅の形となり、歌唱したエト邦枝は芸能界を去ることとなった。作詞した大高ひさをによると1766枚しか売れなかったという。その後、1967年(昭和42年)になって緑川アコがカバーして日本クラウンから発売するとこれがヒットとなり、以後は竹越ひろ子、沢たまき、扇ひろ子らがこぞってカバーして知られるようになる。これを受けて本家本元のエト邦枝も表舞台に復帰して思い出のメロディー(NHK総合テレビジョン、1976年8月7日放送)を始めとする“懐かしのメロディー”番組に出演して本曲を歌唱している。

1968年の末、藤圭子が若手作詞家の石坂まさをの前で「星の流れに」と「カスバの女」を歌いドスの効いた声と人生の哀愁をにじませた退廃的な歌い方に圧倒されスカウト。その後1969年春RCAレコードディレクターの榎本襄も同曲を聴き圧倒され他社からのデビューを自社に変更させ藤圭子が誕生した。

(Wikipediaより)

なるほど、「カスバの女」は、藤圭子が歌手として見込まれたときに歌った歌だったのですね。

「カスバの女」は、いろいろな歌手にカヴァ―されています。
こんなのを見つけました。

●カスバの女 青江三奈&ちあきなおみ&藤 圭子


青江三奈もちあきなおみも、それぞれ持ち味を出していて、いいですね。

それにしても、エキゾチックな歌詞と日本のど演歌のメロディーのミスマッチが、不思議な魅力を出している歌ですね。



獅子風蓮