今年58冊目
キリで切り込んでくるような小説でした。
ある女性が、家族である祖母に憧れて、祖母のようになりたいと思っている。
それは、祖母の気高い美しさであり、生き方。
複雑な関係性の家族で、両親が子どもをしっかり守ることができず、主人公の女性は祖母を目標としてしまった。両親も、また、抱えているものがあり、ある意味では病んでいたのかもしれない。
人はひとりで育ち大人になるのではない。
多くの人が家族のなかで育ち、自分を確立していくのだけど、その家族に問題があると、子どもにも問題をリレーしてしまうということだろう。
また、この小説ではきれいごとはなく、人の醜さ、嫉妬、妬み、どろどろとして欲望がストレートに書かれています。そこが、嘘のない厚みのある小説にしているのでしょう。
この一週間、ウツっぽかったのですが、このカンフル剤のような小説で、少し持ち直したような気がしています。