里山と熊鈴と私(岩木山その2) | 里山と熊鈴と私

里山と熊鈴と私

朝寝坊と山を愛するあなたへ。日帰り、午後のゆるゆる登山。

 憧れの岩木山登りの続き。

 10:05、ようやく、展望が開ける。

 10:08、焼止りヒュッテ。

 だいぶ年季は入っているけれど、中は整理されていた。

 直後、道の様相が変わり、いよいよ大沢。ゴロゴロした岩をよじ登っていく。

 ふうふう。しんど。

 

 たまに津軽平野が垣間見え、癒される。

 親子4人組に追いつく。びっくりするほどの軽装で、お父さんの小さなリュック以外、手ぶらである。ワイルドなご一家。

 

 で、沢水が盛んに流れるところで小休止していたら、お父さんがその沢の水をペットボトルに汲んで、ゴクゴクと。

 

 ふーむ。あまり、むやみに沢水は飲まない方が良いと思うけれど。

 それとも、岩木山の水は、どこでも清冽で大丈夫、なんでしょうか。

 

 やはり雪渓は完全に消えていた。その辺りにはきれいな白い花。

 この辺りからガスり始める。ああ、山頂の展望は期待できないかもしれない。

 

 11:21、坊主ころがしを突破して、錫杖清水。塩ビ管から勢いよく清水が迸っている。

 美味い。そして、おそろしく冷たい。

 これまで、いろんな水場のおいしい水を飲んできた。現時点における暫定ベストワンは、奈良の大峰山の「ごろごろ水」だけど、それに匹敵するくらいの美味さであった。

 

 丘の向こうに、ラスボスの居城みたいな、ゴツゴツした、恐ろしげな岩場が見えてきた。

 11:49、種蒔苗代。きれいな池があった。

 ここを登れば、スカイライン8合目からの道と合流する。

 と、にわかにやかましくなる。夏休みということでちびっ子、そしてインバウンドさんたちも多い。

 

 8合目から来たらしいオトウサンとすれ違う。「岩木山神社から来たの?偉いネー」と、お褒めにあずかる。

 

 鳳鳴ヒュッテからはこれまた岩ゴロゴロの道。内外からのお客さん多数で、しばしば渋滞する。それにしても、半ズボンにサンダルで、よく来るよ。擦りむいても平気なんスかね?

 わ、キッつ。でも、仕方ない。休み休み、ズリズリ登るのみである。

 そんなこんなで、12:38、頂上に到着。わあ、なんと、5時間弱もかかってしまった。

 山行きは久しぶりということもあるけれど、それにしても、異常な疲労感・倦怠感である。どうしちゃったんかなあ?それとも、老い?(笑)

 やはり、ガスがかって眺望はなし。まあ、でも、この体調でここまで来られたことに満足。

 なかなかに涼しいけれど、1枚羽織る、というほどでもなく。薄手の長そでパーカーが丁度よいくらいの気温。

 

 すみっこの岩場で、ちょうどいい寝床を見出し、五体投地してしばし、休息。

 「カゴメ野菜生活100」をイッキ飲みし、いつしか、眠ってしまった。気がつくと、あんなにいたお客さん達はまばらになっていた。

 

 ちょっと、体調に回復の兆し。岳温泉方面に下って、バスで岩木山神社まで戻ろうか、ってプランも考えたけれど、結局、来た道を戻ることにする。錫杖清水ももう一度、味わいたいし。  

 13:42、下山開始。

 

 再び岩ゴロゴロな急斜面を下る。先行する夫婦連れが、なかなか進まない。奥さんはビクビク、旦那さんはイライラ。まあ、気長に頑張ってください。道を譲ってもらう。

 

 14:13、鳳鳴ヒュッテ。

 岩木山神社からのピストンを選ぶ人はごく希らしく、この後、誰にも会うことはなかった。

 

 14:22、種蒔苗代。

 14:33、錫杖清水。

 15:38、焼止りヒュッテ。

 16:21、姥石。

 

 ちょっと余裕ができて、時折出会う自然の彩りに足を停める。

 そんなこんなで、ゲレンデに到達したのは17時前、であった。

 岩木山神社さまに無事を報告。お世話になりました。

 駐車場には他に1台が残るのみ。ヒグラシの声を聴きながら、ゆっくりと後片付け。しみじみ、しずかな夕暮れを味わう。

 

 平地に着いたら、体調はすっかり良くなった。

 最寄りのイオン(笑)でお土産を買う。

 

 ここで気づいたんだけど、今日は「ねぷた」だというのに、フツーに買い物をし、ゲームコーナーやイートインにたむろする人、多数。全弘前市民がお祭りで大爆発、というわけでもないんだなあ。

 

 まあ、考えてみれば当たり前か。小生も、地元の「仙台七夕」をしっかり見るのは、県外からのお客さんを案内するときぐらい、だから。

 

 R7沿いの「花の湯」でゆっくりと湯につかる。ここも観光客でコミコミであった。

 

 にしても、青森って、津軽平野って、広いなあ。

 同じ東北でも、こんなに違う。

 

 考えてみれば、小生の知り合いで青森県出身者は、ことごとく声がでかく、酒が強く、服装が派手だ(笑)。たまたまかもしれないけれど、こういう、ドでかい自然の中だからこそ、あんな感じにお育ちあそばされたのかもなあ、と思いつつ、7号線を弘前大鰐インターを目指す。

 

PS

 目指していたら。

 ん?なんか、ヘッドランプが暗い。

 よくよく見たら、なんと右前が球切れ。

 

 わあ、慌ててエネオスに駆け込む。でも、なかなか合う部品がないそうで。

 

 弘前バイパス中央SS

 弘前バイパス城東北SS

 弘前SS

 

 と巡り、ようやく復旧。エネオスの皆様、お祭りの夜遅くにあちこち対応・調整いただいてごめんなさい。たいへんお世話になりました。

 

 弘前SSさんでは、作業の間、弘前ねぷたの様子も見物させてもらえて。

 弘前の皆さんの温かさとともに、忘れがたい思い出となったのでした。

(2024.8.2)