「シェアサロンについて」

「現状や見通しは如何なものか?」と御相談を頂きました。

「現状」は、「大変厳しく」、「短期的な集客(ご新規様)、高給」は取れても「長期的な高給の維持(顧客と売上の維持)」は困難。

「見通し」は、「業務委託に疲れたフリーランス美容師」が「ビジネス思考の「美容師では無い経営者」」達に「新たな形で搾取」され、次のステージに移る。

結局、「生き残る為」には、

・「良いサロンに就職」する
・「他者からのバックアップ」を受けずに「自分自身でマネジメント」をする

の「2者択一」。

「自由に生きて行く」には、技術を身につけて、資本金をためて(最低300万円)、一気に飛び立つ!

と言うのが、「僕の見解」です。

現在、「美容師人口は減っている」のに「シェアサロンは爆増」しています。

某社は、最近、多数の会社から15億円の出資を受けています。

出資会社の中には「白猫プロジェクト(携帯ゲーム)」でお馴染みのコロプラも入っています。

1990年代
・「大手美容室の大規模チェーン」の時代

2010年代
・「業務委託(フリーランス)」が主体の「低価格サロン」の時代

2020年代
・「シェアサロン(場所だけ借りて無店舗独立)」の時代<今ココ

と言うのが「最近の美容業界」の流れです。

現状、シェアサロンで生きて行く為には、最低でも「40万円/月」の「指名売上」が必要です。

(例)
「30万円/月」=手取り「約20万円」(そこから税金を払うと生活費15万円)
「40万円/月」=手取り「約30万円」(そこから税金を払うと生活費25万円)

サロンに勤めて居ると「「指名売上40万円/月」なんて余裕じゃん!」と感じますが、それは「勤めて居るサロンのバックアップが有ればこそ」です。

サロンに勤めて居れば、「指名売上50万円以上/月」は難しくは無い。

ですが、

「何処に居ても、どんな時でも、自分を必要として下さるお客様」から「指名売上40万円/月」の御支持を頂く事は「Very Hard」です。

お客様の人数で言えば「最低でも100人以上」から「恒久的な御支持」を頂かなければなりません。

例えるならば「今、頻繁に交流のある友達「100人以上」居ますか?」「これから新しい友達「100人以上」作れますか?」と言う感覚です。

ここが、同じフリーランスの「業務委託」との「大きな相違点」です。

※「業務委託」の場合は、「サロン経営者の依頼」に従って「スピード&一定レベル以上の質」を提供し、報酬を得ます。

現状、シェアサロンを利用する「完全フリーの美容師」は20代半ばの若手が多く、集客方法は「主にSNSの活用。加えて、「芸能人などのインフルエンサーとの相互協力」の「2枚の大看板」が多い」と感じます。
(自然界で言う「相利共生(蜂さん、蜜をあげるから花粉を運んで下さいな♪)」)

僕は開業7年目で、ようやく「常連様150人」を超えました。
(住宅街の看板無しの自宅美容室なので、集客力は「とても低い」です。その代わり、利益率90%です。おまけに、在宅で親の介護をしながらフルタイムで自由に働けます。)

僕の集客方法は、「「好きな事の発信」と「口コミ」だけ」です。
※ヘアスタイルの発信は50%

信念は「一緒に人生を歩ませて頂く隣人として、たった一つでもいい。この一回だけでもいい。お役に立ちたい。そして、出来れば「お互いに良くなれるプラスの螺旋構造の関係」で在り続けたい。」です。

人生のチャレンジは、「お客様にどれだけ「ありがとう」をお伝えし続けられるか」です。

それを「自分流で進み続ける事」が「僕のお仕事」であり「マネジメント」です。

「仕組み」で、ドライ(無情)で、自社の利益を第一とし、大きな利益を産むビジネス。

「技術と個性」で、ウェット(人情に溢れた商売)で、時に人を大切にするあまりコスパ度外視な事もしながら、地道な利益を産む人情商売。

これからの世の中、「どちらが支持を多く頂ける様になるか」。
趨勢を見守りながら、美容師に精進します。

今年の美容学校の授業では「こうした、現状のお話し」もします。

そして生徒に問います。

「君たちはどう生きるか」