『相棒22』の第3話から第5話までの感想です。

 

第3話「スズメバチ」
いまいちノリきれない話でした。事件とスズメバチを絡めるのは良いんですけど、絡め方がちょっと大味すぎる。「スズメバチの巣の隣で生きていた」とか「駆除するしかない」とか、そういう比喩も全部セリフにされると途端にドラマ感が強まって醒めてしまうんですよね。あと、個人的にはめぐみと英子の行動にあまり共感できませんでした。ただ、共感できる人も少なからずいると思うので、今回は人によって評価が分かれる回という評価に落ち着くでしょうか。

 

第4話「天使の前髪」

正当防衛にフォーカスした話で、とても新鮮に思えました。ストーリー自体は終始重めで真実も結末も悲しいものでしたが、それ以上に、正当防衛を証明するための「偶然」を意図的に作り出すトリックが面白かったです。特に冒頭の「交響曲はホールによって響きが違う」という話が録音データのトリックを解く鍵につながっているのには感服しました。また、演者の方々の演技も迫真そのもので、全体を通してかなりの力作だと感じました。

 

第5話「冷血」

こういうのでいいんだよこういうので、と思える回でした。まず桐生のキャラが良かったですね。『相棒』にしては珍しく爽やかでまっすぐな正義漢で好感が持てました。それから、被害者が悪人なのはよくあるとして、加害者も決して善人ではないというのも評価ポイントです。感情を揺さぶられたという点においては前回の方が上ですが、ああいった悲劇的な話は見ていてしんどい部分があるので、個人的には今回のような気楽に見れる話の方が好きだったりします。