『相棒20』の第4話から第6話までの感想を書いていきます。

 

第4話「贈る言葉」

陣川といえばいつも女性に振り回されているイメージですが、今回は「男の友情」がメインで、終わり方も陣川回にしては爽やかで良かったです。ストーリーもゲーム業界を取り巻くクリエイターの退社・独立を扱ったもので、現実でもたびたびニュースになっている分、興味をそそられました。ただ、人を言葉で操り、自分は一切手を汚さないタイプの犯人は魅力的ではあるので、この回だけに使うのはちょっともったいない気もしました。

 

第5話「光射す」

けっこうエグってくる話でした。監禁されていた娘は救出され、引きこもりの息子も最後には外に出ることができたりと、これだけみればハッピーエンドな感じがしますが、娘は心身ともに傷ついたままで、母親を逮捕された息子は一人取り残された形になります。この後味の悪さが実に『相棒』っぽい。また、80歳のおばあちゃんが逞しすぎる点は少し気になりましたが、このドラマとリアルの絶妙なバランスも『相棒』らしいと思いました。

 

第6話「マイルール」

まず発想がとても面白かったです。小説の登場人物の名前を辿っていくと復讐相手の本名と住所につながるなんてゾクゾクしますね。しかもその「マイルール」が明かされるまでのテンポも良かったですし、奥さんが犯人と思わせておいて実は……という捻りもあって、最後まで集中して視聴できました。「ペンで人は殺せるか」というテーマは、ネット上での誹謗中傷問題(ネット私刑・ネットリンチ)にも通じるところがあり、考えさせられました。