無礼も承知で、もう一度会いたいと彼にLINEを送った。
ブロックされてるかもしれないし、既読になっても無視もあるだろう。
本当に心臓がバクバクした。
数時間後、LINEが入る。
「昨日はかなり酔ってましたが大丈夫でしたか?
今日は仕事終わりなら会えると思います。」
何故だか涙が出た。
とりあえず、また会って昨日の失態を謝ることができるんだ。
そして、なんて綺麗な目なんだって思った感情が鮮明に残っているから。
もう一度素面で見れるんだと、不思議にも嬉しい気持ちになった。
比較的、家が近い私達は私の地元で会うことになった。
サングラスを掛け、颯爽と現れた彼の姿を見て安心したのを覚えている。
乾杯をして。
今度は真正面から素面で彼を見る。
見た目は派手だが、昨日の初対面とは全く違う印象を受ける。
目が綺麗だと思う感情は変わらなかった。
大口を開けて笑う彼を見て、凄く幸せな気持ちになった。
こんな温かい気持ちになったのはいつぶりだろうか。
あんなに地獄のような日々を過ごしたのに、今でもこの時の彼の笑った顔を鮮明に思い出せる。
それくらい幸せをくれた。
できるなら、その笑顔をずっと守りたかった。