もちろん未湯のものも多く、忸怩たる思いが続く。
当の宿の方にしても、閉めるのは本意ではなかったりするだろう。
経営難もあるだろうが、継ぐ人が居ないってことで辞めてしまうパターンも少なくない。
そんな湯周りの面々の様々な思いを知ってか知らずか、器の宿がなくなっても滾々と湧き続ける源泉はいたるところにある。
今までもいくつかそういう源泉を攻めてきたが、今回もそんな中の一つ。
ちなみにこちらの宿、営業期間中に訪れることは叶わなかった。
某廃業旅館の源泉
ボカしたけど、赤い温泉マークだけは見ていただきたく、切り抜き

廃業はしているものの、敷地内の人の出入りは少しあるようだ。
まず目に付いたのが置いてあったバスタブ。

ただしこれは湯が入れられている形跡はない。
なぜここにこのサイズのものが置いてあるのかは分からないが、もしかしたら湧き続ける源泉をここに投じて入りたいと思って持ち込んだ人がいるのかもしれない

元から何のエリアだったのかは分からない。
露天風呂にしては狭すぎるし、浴槽の体をしていない。
駐車場のすぐ脇だから、洗車用か、あるいは融雪用か。

湯口の先には洗面器にしては大きい、洗濯用と思われる丸いタライが常設されていた。
なるほど、冬場でも冷たい水でなく、ここで洗濯をする人がいるのかもしれない。

そういえば丸タライの横の角材、ちょうど腰掛けて洗濯するのにイイ按配ではないか
…てなことを湯友とあれこれチェックしていたら、地元の年配の女性が本当に洗濯物を持ってやってきた(^_^;)
まだ裸になってなくてよかった(^o^;)
我々は不思議な挨拶をし(^^ゞ、その後はその女性、案の定角材に腰掛けながら洗濯を始めた。
そのまま世間話へ。
聞くところによると、孫もここで水遊びならぬ湯遊びをすることもあるらしい。
そのように湯が使われているのは、何か嬉しかった。
…なんて話を聞いて終了するわけにはいかない。
洗濯が終わるのを待って、調査の再開だ
もちろんこの丸いタライにそのまま入るなんて失礼なことはしない。
これは洗濯用。
ちゃんと入浴用の湯友持参タライをセット。

無色透明でやや石膏臭がするか。
風味は微妙。
あっさりした源泉ではある。
総計は少ないだろう。
丸タライの裏の黒い沈着に成分を見ることができる。
温度は、おお32.6度とゴキゲンではないか

少し泡付きもある
スベキシ感だが、柔らかくて実に心地よい湯だ。
非加熱のまま広い浴槽でも入ってみたかったと思わせる湯だった。
次は洗濯の女性からまさに聞いたばかりの情報を元に、また某所へ。
某廃業旅館の源泉
32.6度
無色透明
やや石膏臭あり
黒い沈着あり
スベキシ感あり
泡付き少しあり
完全垂れ流し
2014年6月入湯



