その船が何を目的として航海するのか。
船の大小、船長か船員かなど関係ない。
仕事をする理由がある組織は強い。
組織が目的のために存在するときには、
競争など存在しない。
この世界で、高潔な目的にどうしたら
出会えるのだろうか?
まずは、組織がなにを実現したいのか、
周囲は組織になにを希望しているのか、
この組織がなかったらどうなるのかを
問うてみる。
目的が不明確で、分散し多様化すると、
成果を出すための能力が破壊される。
日本刀の美しさは、斬ることが目的で、
単純であるから。
新選組も、その刀のように節義のみに
生きた伝説の組織であった。
組織目的が、社会使命でもあるという
強い信念がないと、自信と誇りを失い
成果は上がらない。
一般的に会社の目的は、社員-家族-客、
そして地域が幸せになることである。
この幸せ作りストーリーを認めないと
社会が成立しないから、維持するため、
必死で努力するのだ。
ステークホルダーを幸せにすることが、
会社の存在意義なのだ。
なのに、その手段である数字を追求し、
人は不幸になっていく。
「業界トップ」とはビジョンではなく、
目標である。
組織間で目標を正確に共有しなければ、
3~4年後には大きなズレになる。
逆に共有できれば強固な連帯となる。
ビジョンはと理性でなく感性。
人をワクワクさせて、真-善-美があり、
参加・協力したいと思えるもの。
スタバも、品質や利益ではなく感動が
目的である。
ビジョンは、言葉で覚えるのではなく、
魂で理解して関わることによってのみ
ハイパフォーマンスチームとなる。
人は命の火と思いの火を持っている。
思いの火の大きい者が集まると強い。
勿論ビジョンだけで実績は上がらない。
しかし、ビジョンのない仕事にろくな
現実はない。
ビジョン設定とは、組織外部の要請と
内部事情のすり合わせ。
短期のビジョンは、外部要望を優先し、
中長期で内部重視するのが常道だ。
ビジョンは、車座で、がっぷりよつで、
まず今のままのシナリオの場合を考え、
問題があれば新たに設定する。
ただ、その設定を過信しないこと。
人は、未来を予測して、統制できると
認識しているが、知らず知らずの内に、
チャンスを逃し、可能性を狭めている。
