人事に関る決定において真摯さの欠如は許されない。
組織が求めるものは人事で表現されるのだ。
組織の信条や価値観に沿って、配置、昇給、昇降格、
解雇を行うことが真の人事管理。
例えば銀行は人事がすべて。
評価は栄転、失敗は横滑り。
次長級での失敗は出世コースからの脱落となる。
関係者も人事や予算という顕在化したことを把握し、
組織の状態を探ることができる。
人事異動、新規採用、出向、上座、会議の進行役で
組織のパワーバランスが分かる。
こんな大事な人事を年齢だけで独占するのはダメ。
優秀な人材を登用することが大切だ。
人事は強みを最大限に発揮させるようにすること。
弱みに配慮すると平凡な組織をつくることになる。
組織のメンバーの特性を見極めて生かす。
人には、創造型、ルーチン型、瞬発型、慎重型等、
いろいろなタイプがある。
わけのわからん人事操作をすると、人心がよどむ。
かつての明治日本の人事は、適切で具体的である。
日露戦争時において、山本権兵衛が負った任務は、
ロシア戦前に物質的戦力と人的組織を作ることで
極めて明瞭で限定的な仕事であった。
これが昭和になると精神論的人事になるのだが…。
ただ、任務遂行中は、よほどのことがない限り、
トップを変えないこと。
これは人事の鉄則であり、組織の覚悟である。