長時間労働の原因は、まず年功序列である。
組織においては、素直で忠誠心のある者が、
評価され、引き上げられる。
こうして評価を得たくてたまらない部下の
長時間労働が蔓延する。
次の原因は、非正規職員の雇用推進である。
正規と非正規との業務を差別化するために、
休日出勤とサービス残業が助長されてきた。
正規職員が、残業や休日出勤をしなければ、
自由すぎ、身勝手、失格の烙印を押される。
上司も上司で、昔は長時間労働してきたし、
今も出来るから部下にも求めてしまう。
「俺はこんなにやってきた」ってやつだ。
次に、ムダな仲間意識がある。
仕事のあるなしに関わらず、会社で仲間と
同じ時間を共有することを大切にするため
残業するのである。
同じ時間を過ごさなければ仲間になれない
なんて悲しいことだ。
更なる原因として、ワーカーホリックがある。
ただ働きの中には宝が埋もれていると言って
自主的にサービス残業する輩がいる。
自分の力を見せつけ、プライドを守るために、
寝る間を惜しんで働く者もいる。
会社には、仕事ではなく、ボランティアだと
申告しているから、上司も黙認するしかない。
こうした部下に、働き方改革を説明しても、
「そもそも仕事を時間で区切られることが
ストレスなのに、更に時間を区切られて、
その上残業減って何?自由にさせて!」
こうなると、もう宗教と変わらない。