【社説】旧文通費の改革 あとは首相の行動だけだ
●リンク先・・・【2024年6月30日/西日本新聞/社説】
【社説】旧文通費の改革 あとは首相の行動だけだ https://t.co/IMWlpEodho #西日本新聞
— ハイパー有明 (@FJEzaWEIntOhpqB) July 3, 2024
国会が閉会してから十日ほどが過ぎた。
先の国会では皆さんもご存知のように、政治資金規正法が改正され、政策活動費の使途の公開が決められた。
もちろん、公開の時期が十年後という中途半端ながらも、半歩前進というには言い過ぎだろうか・・・。
ところが、自民党は、維新が求めていた旧文通費の使途の公開を協議すると約束しておきながら、それを反故にする荒業を見せた。
それに怒りを見せた維新ではあったが、結果として自民党単独過半数を維持する岸田政権としては、怖いもの知らずとでも言いたげか。
ただ、個人的にな話ではあるが、どうしてもうがった見方をしてしまうのは、私の悪い癖なのだろうかえへへ(〃´∪`〃)ゞ。
今回維新gは要求した旧文通費の使途の公開は、岸田政権発足の二〇二一年十月三十一日に投開票が行われた衆議院選挙に端を発する。
任期が一日にもかかわらず、旧文通費が一箇月分満額支給され、それに疑問を呈した当選議員からの発信であった。
そしてその後、日割り計算での支給を可能とする法改正は行われたが、使途の公開と余った分の国庫への変換は、次の国会にて審議するとして先に橋にされた。
ところが現実は、旧統一教会問題や裏金問題などの話題もあり、旧文通費の話はさらに先延ばしにされ続けてきた。
そして今回の政治資金規正法の改正で、政策活動費の使途を公開することを迫られ、自民党も渋々合意する姿勢を見せた。
問題はここからである。
これは以前にも書いたが、「旧文通費までもを使途の公開をすると、議員の政治活動の自由が損なわれる」とかいうのが、自民党の意見である。
要は、<自由に使えるお金を維持したい>が貯め、政策活動費を捨て身にしたのではないだろうか。
つまり、ある議員に不穏なカネの使い方が発覚した際、「これは旧文通費からの支出で、公開の義務はない」との逃げ口上を用意しておいたのではないだろうか。
そして、その支出が百万円を超えても、「余った分を繰り越した」との言い訳も可能であり、逃げ口上を巧みに使いこなせるようにしておいたのではないかということだ。
政治家が使えるお金としては、官房機密費もあるが、これは政権幹部や党幹部しか使えないものであるし、政党助成金も<国民一人当たり二五〇円程度>と額も決まっているし、他の政党とも分けねばならず、額が決まってしまう。
そうした事情などから、旧文通費を残しておく手に出たのかと、捻くれた目線で見てしまう・・・。
もちろん、政治資金パーティーやパーティー券も、懇親会での団扇の販売などと、名義が変更されて実施される恐れもあるが、いくら何でもすぐに再開すれば国民の厳しい追及が待っていることは、いくら自民党も承知のことであろう。
そうしたいくつもの隠れ蓑を用意したうえで、時期を見定めようとしているのではないか-と、穿った見方もできるのではないだろうか。
そして今年の飽きには自民党の総裁選も控えていて、すでに党内ははごたついていて、まとまるものもまとまっておらず、いろんなことをうやむやにする絶好のチャンスでもあるようだ。
いろいろと支店をずらすほどの話題が山積みで、隠れ蓑はたっぷり用意されているのかもしれない。
しかも、旧文通費の使途の公開を求めていた維新にしても、大阪万博の工事や準備の遅れもあり、どちらかに集中しにくい事情もあったり、万博への国費の投入のこともあり、どこまで自民党に強く出れるかも不明な部分もないわけではない。
そして、野党第一党の立憲民主党にしても、<パーティーの禁止>を要求しておきながら、自分たちは開催しようとしていたとのこともあり、どこもかしこもの政党が薄氷の上を歩いている状態であり、国民の期待に応えられるとは到底思えない状況だ。
こんな「壊れかけの日本国」を、誰が正してくれるのであろうか・・・。