大事なのは「使った後の処理」なのではないだろうか・・・ | ハイパー有明さんのブログ

ハイパー有明さんのブログ

ブログの説明を入力します。

【ニッポンの議論】プラスチック製ストロー廃止 社会全体で考える契機に 問題なのは使用後の処理

 リサイクルされずに捨てられるプラスチックごみによる海洋汚染が問題視される中、外資の大手外食チェーンなどでプラスチック製ストローの提供をやめる動きが広がっている。海を漂う直径5ミリメートル以下のマイクロプラスチックを魚などが食べ、悪影響が懸念されているからだが、ストロー廃止には賛否がある。マイクロプラスチック問題を研究する京都大大学院の田中周平准教授と、ストローの国内トップメーカー、シバセ工業(岡山県)の磯田拓也社長に聞いた。

 

田中周平准教授

 --プラスチック製ストロー廃止をめぐる国内外の動きをどう評価する?

 「プラスチックがもたらす環境への影響に配慮しようという社会の流れが、少しずつ出てきたということではないか。プラスチックは耐久性も高く、非常に便利。ただ、その耐久性ゆえに環境の中に残留しやすい。プラスチックは社会で広く利用されており、すべての利用をやめるという選択は現実的ではない。だから何がどれくらい不適切に廃棄され、どのような影響を生態系に与えているのか。その適切な管理方法は何かについての研究が進められている。私は廃棄プラスチックが、マイクロプラスチックと呼ばれる微細な破片に変化した際の水域への影響を研究しているが、まずは社会がこの問題について考えるきっかけになればと思っている」

 --プラ製ストローの廃止はプラスチックごみ全体の問題解決にどれほど寄与するか

 「寄与はそれほど大きくない。できることから進めようということだろう。使い捨てストローが注目されたのは、ウミガメの鼻に刺さった画像が世界的に拡散したことがきっかけだったとされる。プラ製を紙製に変えて生産コストが上昇しても、環境への影響を考えて社会がそちらを選択するという契機になれば、問題解決への寄与も大きくなるのではないか」

 --マイクロプラスチックは生態系にどのような影響を及ぼしうるか

 「魚類などを対象にした実験ではエラや消化管に蓄積されたという報告がある。小さいほど吸収が容易だ。それが循環し、私たちの体にもプラスチックは入り込んでいる。それがどれほどのリスクなのかはわからないが、生態系に影響を及ぼしうるのは確かなので、それを低減しようとしている」

 --欧州連合(EU)がプラスチック規制に動くなど、欧米では取り組みが進んでいる

 「欧米ではクレンジング剤に利用するプラスチック粒子の代わりに、オレンジの皮を使う取り組みなどが進められている。値段は高いがこちらの方が売れるという。便利さと環境への配慮を比べたときに、日本では経済性が優先されているのではないか。ただ東南アジアなどではプラごみをめぐる状況は日本よりはるかに深刻で、それと比べれば日本の対応は進んでいる」

 --プラごみをめぐる問題解決に日本はどう貢献できるか

 「海外からの観光客は口をそろえて『日本はビューティフルカントリーだ』と言う。水道水が飲め、道ばたにはほとんどごみが落ちていない。本来、日本はごみを適切に管理することが得意。プラスチックごみについても適切に対処する仕組みを作り、世界に発信すべきだ」(黒川信雄)

 たなか・しゅうへい 昭和50年、大阪府生まれ。立命館大大学院博士課程修了。京都大助手などを経て平成20年から現職。琵琶湖や大阪湾、東南アジアなどでマイクロプラスチック汚染の実態調査を進めている。

 

磯田拓也社長

 --プラスチック製ストローの提供をやめる動きが広がっている

 「一時のブームだろう。使い捨てプラスチック製品のごく一部にすぎないストローを、なぜなくそうとしているか。やめた時の影響が少なく、手を付けやすいからだ。廃止運動は外資系企業が中心となっている。欧米では環境団体の圧力が強く、その評価が企業の株価に響くため何らかの姿勢を示したいのだろう。だが、本気でプラスチックを減らしたいなら、重量の重いカップやスプーンなど、ストローより削るものがあるはずだ」

 --紙ストローへの切り替えは?

 「飲料用ストローが紙製に大きく変わることはまずない。木材から作る紙が環境に優しいとはいえないし、多くのデメリットがあるからだ。プラスチック製に比べ、510倍の製造コストがかかる。水に2030分間浸すとふやけるものが多い。紙をらせん状に巻いて作るため接着剤が欠かせず、口に入るものとして安全性へのリスクもある。日本に流通する紙ストローのほぼ全てが中国製だ。カラフルな模様を印刷したものが受けているが、そのインクも衛生上、本当に大丈夫か」

 --生分解性プラスチックは

 「土に埋める発想から出たもので、普通のプラスチックのようにリサイクルできない。1年置いた在庫のストローが微生物で分解され、ぼろぼろに劣化した例を知っている。リサイクルは単一素材にすることが求められるが、見た目が同じだけに他のプラスチックと混ざる可能性もある。無駄が増えて結局、環境に優しくない」

 --ストローの再使用は難しいか

 「洗って内側がきれいになっているか確認しづらく、飲食店で出すのは難しい。水も大量に使う。日本のように水の豊かな国ならよいが、乾燥地はどうする。洗剤を使えば環境汚染につながる。使い捨ての方が清潔で環境負荷も小さい」

 --プラスチックごみの処理に課題がある

 「日本では焼却処理が多いが、米国はもっぱら埋め立てだ。分別とリサイクルを優先し、埋め立てをまず減らすことだ。海と同様に地上でも動物が誤食する懸念はある。日本では焼却設備が整っているものの、焼却後の灰を埋めるだけで発電に生かす仕組みが足りない。元は石油で燃料として使える資源であり、もっと活用してはどうか。ストローは飲み物をかき混ぜるマドラーの機能もあり、幼い子供や手の不自由な障害者でも安心して飲める道具でもある。医療用などさまざまな用途にも広がっている。衛生・環境面を踏まえてもプラ製ストローは現代社会になくてはならないもの。使うことを前提に、使った後にどうするかを考えるべきだ」(田村慶子)

 

 いそだ・たくや 昭和35年、岡山県生まれ。大分大工学部卒。日本電産に入社し、開発部で電子回路設計を担当。平成10年、芝勢興業(現・シバセ工業)に入社。本社工場長を経て17年、社長に就任。

【2018年9月23日/産経新聞】引用

 

 

 

 

 

 

 

ストローなどのプラスチックごみが、海洋汚染に原因となっている。海洋生物の誤飲や、体に刺さるなどの悪影響を及ぼしている。

 

 

それを受け、早く取り組んだ国では、プラスチックの使用を取りやめたりしているそうで、日本も取り組みが始まったようだ。

 

 

代用品として、紙製のストローが開発されたり、ストロー自体が必要のないカップの開発などもされているようだ。

 

 

日本でも、牛乳や果汁飲料などを入れている「紙パック」の応用で、代替品は対応できるのかもしれない。

 

 

しかしだ、元々の原因はプラスチックごみの使用後の処理なのではないか。

 

 

きちんと分別されず、海などへ流出された原因を正すべきなのではないか。

 

 

プラスチックがダメで紙製に変えたが、数年後に、紙製ストローなどで海洋生物に悪影響が出たなア位にはどうするのか。

 

 

それではイタチごっこの繰り返しではないのか。

 

 

使用後の後処理の教育が、先決ではないのか。

70P700007_DCP.gif

 

 

 

OTHER001.png

熊本地震/震災復興支援サイト/カセするもん≫ホームページ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

STIL0030.gif