一月十日
此度も清正一代記を書する。
成人の日という事で、熊本城にも晴れ着姿の若人達が参っておったな!
新成人誠におめでとうさん!!
我等の時代は、成人の儀を"元服"と呼んでおり、家や地域によって年齢に差はあるが、儂の場合は齢14の時に元服を果たした。
髪を結い、冠を着け、烏帽子親である豊臣秀吉様より"虎之助清正"の名を賜ったのじゃ。
若いとは良い!
まだ十分何者にもなれる。
此れよりの人生も選択の連続じゃ。
時には苦渋の決断をせねばならぬ時もあろう。
生きておると荷物がどんどん増えていき、何かを手に入れたい時、何かを手放さなければならぬ時もある。
然れど、どんな結果になろうとも後悔という荷物だけは背負う事無き様にするのじゃ。
此れは大人にも言える事やも知れぬ。
さぁ!恐るな!大望を抱き突き進め!!
披見、大儀であった。
履
道
応
乾
◎加藤肥後守清正