Tarzan
2022年11月3日 より。
⑤ 運動パフォーマンス
アスリートの子どもが、アスリートとして大成するケースは多い。その理由には、筋肉の質の高さや運動を好む生活環境といった要因も挙げられるが、腸内細菌が一枚嚙んでいる可能性もある。腸内細菌は運動パフォーマンスにも影響するからだ。なかでも注目なのは、持久力。
ボストンマラソン出場者の腸内細菌を調べたところ、ベイロネラ属という腸内細菌が多いランナーのタイムが良かった。
マラソンのような持久的な運動を続けると、筋肉で作られた乳酸が溜まる。ベイロネラはこの乳酸から、プロピオン酸という短鎖脂肪酸を作る。プロピオン酸は筋肉のエネルギー源にもなるので、ベイロネラが多いと持久力は高まり、ゴールタイムも良かったのだろう。
日本人で持久力を左右するのはベイロネラ属ではなく、バクテロイデス属のようだ。これは慶應義塾大学の福田真嗣特任教授らの研究で明らかになった話。大学駅伝選手と一般人の腸内細菌を比べると、駅伝選手にはバクテロイデス属が多かったという。バクテロイデス属が作る短鎖脂肪酸もエネルギー源になるのだ。
ただし、両親がアスリートでなくても、悲観するのはまだ早い。福田先生の研究では、一般人にバクテロイデス属のエサとなる食物繊維を摂ってもらうと、8週間でその菌が増加。10km自転車走のタイムが約10%速くなったという。パフォーマンスアップのためにも腸を大切に。
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「日本人で持久力を左右するのはベイロネラ属ではなく、バクテロイデス属のようだ。」という一文が、とても興味深い。
もっと調べてみよう。