今日からブログ始めました。
普段は理学療法士として、スポーツ整形外科クリニックに勤務しております。 日々の治療の中で抱いて
いる疑問や、知識を整理し、より良い治療を目指し始めてみました。そんな中で、少しでも何かの役に立
てるようなブログになればと思います。
まず最初に、個人的に興味のあるJones骨折について整理してみます。
【Jones骨折の特徴】
Ø サッカー選手において好発する。
Ø カッティングやステップ・ターンなどの動作が多い運動で発症しやすい。
Ø なかでも高校生から大学生の年齢層において好発する。
Ø 難治性で、再発が多く治療に難渋する疲労骨折である。
【Jones骨折の病態】(下の絵参照)
Ø 第5中足骨基部に特徴的な横走する骨折線が見られる。(中枢から1.5㎝あたり)
Ø この部の中枢端は短腓骨筋腱の付着部で、底側は、中足間靭帯・足根中足靭帯などの強い靭帯
組織で立方骨と第4中足骨に強固に固定されている。
Ø カッティングや切り返し動作、ランニングなどの踏み返しにより、地面から受ける剪断力や捻りの
負荷が集中し、この牽引力によって、近位骨幹部外側皮質に引っ張り応力が繰り返し起こり発症
すると考えられる。
【Jones骨折と第5中足骨への血液供給の関係】
この絵は、第5中足骨ですが、第5中足骨基部で起こる骨折をJones骨折ということはもう分かって頂け
たと思います。絵で見ても分かるように第5中足骨基部は、血液供給が疎な部分となっており、そのため
骨融合が得ずらいとされています。
また、Steven P. Arnoczkyによる墨汁検査においてもJones骨折の部位が血液供給が疎な部分であると
いうことが証明されました。Arnoczkyの結果では、最初に示した絵よりも、より血液供給が疎な部分が多
いことが分かります。(Aの絵)
次回は、Jones骨折の発生要因についてまとめてみようと思います。
(参考文献)
臨床スポーツ医学:Vol.31No.5pp444-449 サッカー:第5中足骨疲労骨折;田中寿一
臨床スポーツ医学:Vol.31No.7pp644-651 Jones骨折;田中寿一
The Intraosseous Blood Supply of the Fifth Metatarsal: Implications for Proximal Fracture Healing
Judith W. Smith
, M.D., Assistant Professor of Orthopaedic Surgery1
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Steven P.
Arnoczky
, D.V.M., Dipl., A.C.V.S., Director1
,3
,†
Alexander
Hersh
, M.D., Attending Orthopaedic Surgeon1
,‡