A代表の失敗を繰り返さない。U-23日本代表がロングボールにやられなかった訳 | ロメロの言いたい放題

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●日本が苦手なロングボールへの対処

結果は完勝に近いが、前半はイラクもトップの⑲セーラム・アーメドへのロングボールからチャンスを作ろうと考えていた。しかし、前半34分U23日本代表CB⑤木村誠二との競り合いで、足の指をスパイクされ交替した。この負傷退場で、U23イラク代表の戦術を変更せざる追えなくなった。

 

また、U23UAE代表戦でもアディルは、ロングボールの落下点に着実に入り、DFとの競り合いにも強さを見せていた。主に木村とのマッチアップでは優位性を示していました。強力なターゲットマンへのロングボールは、アジアカップで日本代表に対してイラク代表、イラン代表が行っていて、いずれも日本は敗れていた。日本対策として定番になりそうな攻め方だ。

 

しかし、U-23日本代表はその轍を踏まなかった。アディルと競り合う選手のカバーを他の選手が着実に行っていた。そして、むやみにラインを下げることもなかった。セカンドボールが発生する地点がゴール近くではなく、相手にこぼれ球を拾われたときにもある程度対応できる状態になっていた。

ただ、それ以上に大きかったのはロングボールの出どころにプレッシャーをかけられたことだろう。

 

 U-23UAE代表はゴールキックをGKから左右に大きく開いたCBへつないでいた。しかし、そこからパスをつなぐのではなく、主に右のCBからアディルないし右FWのヤセル・ハッサン・アルブルーシの頭上へロングボールを蹴る。この手順がわかってからは、FWが速く相手CBに寄せていくようになった。そのため後半からロングボールをあまり蹴らなくなり、最も脅威だった攻め手がなくなった。U-23UAE代表のCBは左右に大きく分かれているので、ボールを奪われたら致命的な状況に陥る。そのリスクを負えなくなったわけだが、U-23日本代表が相手のやり方に対処したタイミングは早かった。

 

U23日本代表は、グループステージ初戦のU23中国戦で西尾隆矢が(1〇0)前半17分に左肘を振ったプレーがVARの末、レッドカードと判定されて退場となった。

この退場で、AFC規律委員会は第2戦のUAE戦から準々決勝までの3試合の出場停止処分が下された。この退場で途中出場したのが、高井幸大(川崎フロンターレ)だ。

第2戦のU23UAE代表も筆頭に中東勢はロングボールを多用して来るが、その対応はどうであったのだろうか?

 

ロングボールを無力化する192cm高井幸大

 チーム最年少19歳センターバックの安定感が増している。U-23日本代表DF高井幸大(川崎F)がカタールとの大一番で今大会3試合目のフル出場。2失点は喫したが延長4-2の勝利に貢献した。「堅い試合になったが、コミュニケーションを取れていた。勝ててよかったなと率直に思います」はにかみながら笑顔を見せた。

 

身長192cm。ロングボールの処理では一頭地を抜く選手です。「ロングボールは自分の特長だし、跳ね返すところが自分の特長」ことごとく跳ね返し、ロングボールを無力化した。

 

淡々とした口調に自信を潜ませる高井について、センターバックでコンビを組んだDF木村誠二は「幸大の方が身長も高くてヘディングが強いし、競り負けても互いにカバーに入っている。守備のヘディングではかなり戦えるセンターバック2人だと思っている」と自信を見せた。

 

ビルドアップも向上中。「(藤田譲瑠)チマが助けてくれるのもあるし、幸大はフロンターレ、僕も鳥栖でビルドアップもやっているので、そこに関してもある程度自信は持っています。もちろん(西尾)隆矢とか(鈴木)海音と組んでも不安を感じることは全くないですけど、より守備の面で安定はしているのかなと思います」と信頼感を寄せる。

 

準決勝の勝利により、次はU23アジアカップ決勝。高井は「今日よりももっと大切な試合になります。臆せずやりたいと思います」と意気込んだ。