唯野元弘 文
石田えりこ 絵
鈴木出版
日本民話
むかし、ある村に仕事もせず遊んで
ばかりいる若者がいました。
ある朝、いつものようにぶらぶらしていると、
道ばたに壷がころがっていて、
中には小さな小さな男が入っています。
か細い声に耳をすましてみると、
「わしゃあ、なんにもせんで、いつも
あそんでるもんがすきなんじゃ。
おまえさんちにつれてって、いっしょにくらしてくれんか?」
と言ってます。
若者はおもしろがって、壷を持ち帰りましたが…。
村のみんなが汗水たらして働いているのに、
つりをしたりトンボをとったり、日暮れまで遊んでいる若者。
一方、遊んで帰ってくるたびに、小さな男はぐんぐんと大きくなり、
とうとう家からはみだしてしまいます。
寝るところがなくなり、若者は家の外で寝る始末。
そんなとき「稲刈りがいそがしくて手が足りんから、
てつだってくれ」と村人から声がかかります。
しぶしぶ働いて、若者が家に帰ると、
男がちょっぴりちいさくなり・・・・・・。
すっかり働き者となった若者です。
どんどん 表情がよくなっていくんです。
人って やっぱり 何かしたい
働きたい
貢献したい
そう 思う生き物なのかもしれません。
私も なんにもせんことは寂しいです。
実は 自分の好きなことだけしていきたいと思うんです。
苦手なこともたくさん あるし 必要に迫られます。
でも、 どうせ やるなら 前向きに楽しみたいです。
仕事も読書も絵本のことが やっぱり好きですね。
その中で 子どもや大人の方も
いや 今 光っている 今 キラキラ輝いている
そんな変化をされるのを見ることがあります。
嬉しいです。
その一瞬の煌めき 素敵です。
特に 教室は そんな真実の瞬間があるのです。
それに はまって 早 37年です。
まだまだやけど やりがい満載すぎて・・
今日も試行錯誤の毎日です。
そして 今日も絵本力に感謝です。