いとうひろし 作
講談社
僕とおじいちゃんは毎日のようにお散歩を行くことを
楽しみにしていました。
家の近くをのんびり歩くだけの散歩でしたが、
僕の世界はどんどんひろがり、新しい発見や
楽しい出会いがありました。
でも一方で、困ったことや怖いことにも出会うようになり、
なんだか不安になってしまうこともありました。
そのたびにおじいちゃんは僕の手を握り、
「だいじょうぶ だいじょうぶ。」
とおまじないのようにつぶやくのでした。
そして、こんどは ぼくがおじいちゃんに
「だいじょうぶだいじょうぶ」という時がきました。
「 だいじょうぶ だいじょうぶ 」
魔法の言葉ですね。
もしかして、今の私が 一番 誰かに
言ってほしいのかもしれません。