私も若い時に服の販売員の仕事がしたかった。
私に能力があれば、学歴があれば、健康な体や脳みそがあれば良かったのに。
若い時は全てが足りていなかった。
服のセンスもメイクの技術も、自分の髪質顔立ちに合う髪型も分からなかったし、くせっ毛な髪を綺麗にセットするのも下手くそだった。
うつ病でお風呂に入るのもままならなかった。
お風呂に毎日入ることで気持ちがリセットされて心身ともに清々しい気持ちになれる。
お風呂自体では幻聴はひどくなるが、風呂から出た後はノンストレスで気持ちがすっきりするのだと気付いたのも、たった数年前だった。
お湯に浸かることも苦手だった。
過敏性腸症候群で下痢型の症状が出だした時に、無我夢中でスーパー銭湯に毎日通っていた。
お風呂の湯の中で何にもならない自分に、ただ安心出来た日々だった。
銭湯通いは高いから、次にはまったのは入浴剤だった。
メンタル仲間の人と手紙をやりとりしていると、たまにおまけのプレゼント🎁を心配りで送ってくれる。
入浴剤をくれる人が多かった。
精神を病んでいても、私とは違っておしゃれな人も中にはいて、そういうお洒落のアンテナの高い人達は入浴剤を使っているのだと知った。
そうして自分は使わないからと若い時からもらった入浴剤を溜めに溜め込んでいた。
今になり、お風呂に浸かるようになったから使うようになっていった。
さまざまな香りと色に癒された。
20代の時は下手くそなりにお金がないなりに、ネットで得た知識でメイク道具を買うのにはまっていた。
化粧好きの人達のメイク用品をしっかり使って底見えを楽しむ文化が好きだった。
私もアイシャドウやアイブロウを使って、そこが見えてきた時にはテンションが上がった。
安いものでもたくさん持っていても、その中から自分に合ったものを見つけて、それだけを使うようになった。
統合失調症になって、主人と結婚してから、
私は一切、化粧をしなくなった。
それほど状態が悪かった。
症状が良くなり、精神リハビリに通い始めて、おしゃれすることの大切さをスタッフさんに教えてもらった。
日焼け止めは塗らなきゃダメと年上の肌の綺麗なスタッフさんに言われて、日焼け止め🧴を塗るようになり、眉毛を整えてアイブロウをするようになり、
手持ちのコスメ用品の中から今でも使えるリップを選び出して使い始めて、
今では毎日、出掛けるときには薄化粧をしている。
私は顔色が悪いからリップを塗るだけでも顔の印象がかなり変わる。
朝に鏡を見て、そばかすだらけの顔に少しメイクをした自分を見て良し、と言える、今はそんな自分が好きだ。
服装のセンスの無さは子供の頃からだった。
多分一番おしゃれについて考えるであろう高校大学時代に引きこもっていたので、服のことは全く分からなかった。
これはネットを見ても、雑誌を読んでもよく分からなかった。
服装についての先生は主人だった。
初めてのデートの時の私の服装に度肝を抜かれたらしくて、数回目のデートの時にTシャツを買いに行こうと言われて心斎橋の服屋さんへ行った。
私は生まれて初めてTシャツだけを売っている店で買い物をして、とても新鮮な気分になった。
当時はTシャツはあまり着ないし、靴を履く時に靴下🧦も履かなかったのだが、主人にはあり得ないと強く否定された。
服の生地をしっかり触ることが大事で手で確認すること、身幅などの服の専門用語を覚えること、チェックのボトムスを着る時はその柄に使われている色をトップスに持ってくると服装に統一感が出ておしゃれだと教えてもらった。
最初は主人のお勧めの服装ばかりしていたので、メンズばかり着ていた。
髪の毛も短いので、自分が男なのか女なのか分からなくなっていた。
自分なりに女性らしいおしゃれを発信しているインフルエンサーさんを見つけて、その人達の真似をするようになった。
そうして私のおしゃれ問題は解決したのだった。
若い頃はとても生きづらかったけれど、
歳をとって取り戻せることもあって、
やはりそれは体調が良くならないとどうにもならないこともあって、周りの人達の助けがないと出来なかったことでもあり、それはネットの中の人達にも助けてもらっていて今の私があるのでした。
歳をとると悪いことばかりだという人もいるけれど、私は変わっていった今の自分が新鮮でとても新しい気分でいます。
若い時は若い時なりの今の自分には今の自分に合ったものがちゃんと見つけられていて、とても生きやすいです。
世間に対して反抗していた頃の私は生きづらかった。
世の中を肯定出来るようになって、今の流行りをそのまま受け止められるようになったら、
人生が楽しくなりました。最先端のものをチェックして予想するのは本当に楽しくて、
それは普段自分が見ているものの中にひっそり隠れていたりするので、自分の中で今これが来ているという自分なりの流行りを見つけだしては一人で盛り上がっています。
いろんな分野を観察していると、意外と繋がりがあるものなんです。
自分の外見の変化について、良いことだけを書いてみました。
生きているうちでは今が一番若いのだから、そのことをしっかりと自覚して気持ちを若く持っていたいと思うのでした。