Albert Ayler『ラスト・レコーディング』 | kumac's Jazz

Albert Ayler『ラスト・レコーディング』

 三島由紀夫が衝撃的な割腹自殺を行った同じ日、つまり1970年11月25日に34歳の若さで、ニューヨークのイースト・リバーで水死体となって浮かんでいたアルバート・アイラー。kumacは、ドルフィー、コルトレーン、アイラーと続く、アメリカン・フリー・ジャズの本道を今もって愛して、やまない。この作品は、先日紹介したコルトレーン『ライブ・イン・ジャパン』とともに、汗水たらして夏に聴くにはもってこいのアルバムだ。こんなにおおらかに、自由奔放に、そしてスイングするジャズはそうめったにあるものではない。kumacは、この作品を大事にLPで持っている。だから、再生装置がなくて、今は聴けないけれど、25年前の音の記憶は、昇華された結晶として、胸の中に大切に仕舞われている。
 『スピリチャル・ユニティ』をもっとワイルドかつナチュラルに仕上げた感じの『ラスト・レコーディング』であるが、kumacは、アイラーの残された記録の中の最高傑作だと、固く信じている。この季節が、とっても聴き頃である(録音も7月25日、26日)。kumac的評価5.0(5点満点)
Albert Ayler
Nuits De La Fondation Maeght 1970

このCD中味は『ラスト・レコーディング』と同じです。フランスのマグー美術館でのライブ録音です。