『ボールルームへようこそ(3)』 (竹内 友) | エンタメ演劇の劇作家演出家の奇妙な日常

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O-MATSURI企画merrymaker主宰。 脚本家・演出家。 ドイツ文学修士(ゲーテ『ファウスト』)。 元・演劇集団キャラメルボックス脚本演出補。(過去作はいくつか、ブクログにて電子出版してます。 http://p.booklog.jp/users/kumabetti )

ボールルームへようこそ(3) (講談社コミックス月刊マガジン)/講談社

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『まさか「ダンス」がこんなに熱いなんて――!!』



上記は、帯の文章ですが、まさしくその通り。

社交ダンスって、本当に縁遠くて、どうしても自分ではやるイメージがつかめず、しかも、雰囲気としてはお金持ちのセレブ御用達みたいなところも、取っ付きにくさを助長しているわけです。

実際それはそうなんでしょう。

ダンスホールで踊るなんて、生涯通じて自分がやることになるとは思えないし。

そもそも、一昔前どころかだいぶ前に流行ったという伝説の、ディスコとかの自由に踊るダンスホールですら、敷居が高すぎて、大学生時代にも一度も行ったことがありませぬ。

そもそも、行きたいと思ったことがない。

わざわざ人混みに紛れて身体を揺らすなら、家で一人でじっくり本を読んでアニメ見てたほうが幸せを感じるタイプの人間なのです。

だから、「ダンス」がテーマといわれても、なかなか手に取ることができなかったこのマンガ。

今まで手に取らなかったこと後悔しました。

そして、今まさに手に取ったことを嬉しく思う。

劇中のセリフで、ネタバレにもなるかもしれませんが、このセリフを読んで、グッときた。

力が入るグッであり、涙腺に訴えるグッであり、主人公たたらを応援するグッである。

「なんで僕――
 もっと早くダンスに出会わなかったんだろう」

まさしく。

自分が社交ダンスを踊ることはたぶんないけど、このマンガに出会えたことはすごくいいことだったと思う。

「なんで僕――
 もっと早くこのマンガに出会わなかったんだろう」

まだ読んだとがない方は、是非。

僕はもう、先が気になって気になってしょうがないです。

ボールルームへ、ようこそ。

レビュー登録日 : 2012年12月30日