大変思うところがたくさんあるゲームでした。

ネタバレ有りで書いていきます。

 

まずは良いところ

 

・綺麗なグラフィック

戦闘中や移動中もどこを切り取ってもムービー中のようです。

むしろムービーから戦闘に突入したりします。

 

・戦闘の楽しさ

戦闘が楽しい。これは16の最大の強みじゃないでしょうか。

アビリティが増えると戦闘の幅も広がり、スキルのリセットもし放題なので

色々と試せます。

ダウンしている敵にとどめ(パニッシュ)をする時の種類が多く

動きも派手なので何回見ても飽きません。

 

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・召喚獣戦が楽しい

音楽と相まって大変盛り上がります。

タイタン戦の時にロックがかかり、岩だけに!!とは思いました。

「地獄の火炎」とシンプルに画面に表示された時に

まさにFFの召喚獣だと大興奮でした。

召喚するのではなく自分がなるところやそれを横文字ではなく

「顕現」と漢字で言うところも良かったです。

 

バハムートは色んな意味でも本当にかっこよかった。

私の知ってる中で随一です。

 

 

・ラスボスが早めに登場してくれる

何が目的か分からなくても存在を認識できると心構えが変わってくるから

とても良い。

初登場時全然引き下がらないし不気味だしでそれも好印象。

 

 

他にも細かく良いことろはたくさんありますが、次は気になるところ

 

 

・画面が暗い

噂には聞いていましたがまさかここまでとは。

夜中は内も外も何があるのか分からず

ひたすら進むことに集中しました。

 

・合成がいまいち

敵を倒すと合成素材が手に入りますが、○○が足らないから集めないと

などがなかったのでありがたみがない。

逆に煩わしくないとも言えますが、喜びもなく。

でも二周目からはアクセサリーの合成があるようです。

そっちに期待。

 

・クライヴの胸筋が気になる

一度気になったらなんであんなにピチピチな服着ちゃったのかと気になる。

と思ったけどコスチュームを変えたら気にならない感じになりました。

前を閉めろということだね。

 

・CERO Dだからやっておこう感

今作は17歳以上対象のCERO Dの対象年齢があります。

 

露骨な暴力表現、性的な行為の描写、乱暴な言葉づかい、タバコや違法薬物の使用、犯罪行為の描写が許容されています。

 

という内容になっています。

ならせっかくだし全部やっとくか!と思ったのか分かりませんが、

とりあえず全部やっています。

 

そして思います。全部やらなくてもよくない?と。

 

戦闘ではクライヴさんが人間の敵を蹴り飛ばしたり「死ねぇ!」とか叫んで

少しびっくりしましたが、なるほどCERO Dかと納得だし良かったと思います。

 

一番それいる?と思ったのは裸の表現。

ベネディクタさんがやたら脱いでいました。

体でのし上がったということでなんでしょうが

服を着ている時に関係を匂わすでも十分だったのでは。

せっかくだから脱いじゃえというのを感じました。

 

クライヴさんが錯乱して暴れた時も真っ裸で牢屋に拘束されていましたが

拘束しているなら危険はないから肌着だけでも着せてあげればいいのに。

サービスシーンとかだったんでしょうか。どこ向けの。

 

そしてクライヴがジルから召喚獣の力を受け取るシーン。

2人とも裸でなんだか自分の内面とか励ましとかいろいろ言っていましたが

裸が気になって頭に入ってきません。

いかにもな音楽が拍車をかけてきます。

いつそういうシーンになるのかとヒヤヒヤしてました。

総合的に裸は気まずいから控えめかやめてほしかったです。

 

・娼館のマダムをみんなでリスペクトする

ノースリーチは娼館のマダムであるイサベルの元一致団結します。

マダムが困っていたら力になりたい。

みんなマダムのことを愛している。

それはなぜか。

客だから。

 

えー・・・

 

大半の人は恩があるということだと思いますが

心酔している人達は確実に客です。

飲み屋とかじゃだめでしたかね。

CERO Dだしせっかくだから娼館を出すか的な感じですかね。

子供「大きくなったら憧れのマダムのところで働きたい!」

とか言い出しかねないと思うんですが。

親「マダムの所だったら安心だ」

こうはならない。やっぱり飲み屋の方が良かったのでは。

マーサの宿とかぶるのかな。

むしろカンタンのところか?

 

・ベアラーを産んだ母親に共感できない

マーサの宿で世間のベアラーの扱いをクライヴさんが知るためのイベントですが

最近産まれたばかりの赤ちゃんがベアラーだったから

軍に処置してもらったという母親が登場します。

その様子がいただけない。

自分の子供をまるで粗大ごみか不良品のように言及していました。

 

ベアラーがそういう扱いだから仕方ない。

 

そこではなく、自分のお腹の中で10ヵ月一緒に過ごし、

大変な痛みをもって産んだ大切な命です。

この母親がごく一般的な親として

これからどういう未来がこの子にあるのか

お腹の中で成長する間楽しみに考えていたはずです。

なのでその子供がベアラーだったと分かった時の反応が

こんな塩対応なのはおかしい。

想像していたその子との未来が絶たれ

なぜうちの子がベアラーにと涙するなら分かります。

激しい感情が出ると思います。それは憎しみかもしれません。

そのうえで捨てるのはそういう世界なのだと理解できます。

なのにハズレをつかまされたからゴミに出したがっかりだよねといった風に

別段強がってるわけではなさそうに気軽にそのことを話しています。

この時の会話を母親でなく家族や親族がしていたなら納得できました。

それでもなにかしらのマイナスの感情を出してほしかった。

逆にアナベラは突き抜けていたので

実子を暗殺しようとしてても気にならなかったです。

 

・キャラクターの掘り下げが遅い

トルガルとの感動の再開は素っ気なく終わりました。

ちょっとはぐれていたくらいの感覚の13年ぶり。

もう少しなんかあっても良いんじゃと思っていたら終盤のイベントの

「言葉はいらない」でトルガルの想いを知ることができました。

大変良かったしトルガルのことが好きになったのですが、出すのが遅い。

お陰でそれまではトルガルのことを

守護霊的についてくる戦闘要員くらいに思っていました。

せめて一個目のマザークリスタルを壊した辺りで見たかった。

 

こんな感じでその人の人となりを知る機会を終盤に詰め込みすぎでした。

その分良いイベントなのですが、もっと小出しにしてきてほしい。

 

・恋愛の進展が遅い

クライヴとジルは婚約者同士で13年ぶりに再会した時に

弟の仇を討つ為だけに生きていたクライヴさんが

ジルを助けるために自分の命すら投げ出すような行動に出たので

これはすぐに恋愛はじまるな!

と思っていた時期が私にもありました。

 

ぜんっぜん進みません。

キスするのかなというくらい顔が近くてもしません。

二人っきりで話すことは今の世の中のことや自分たちの使命のこと。

お互い相手のことを大事に想っているのは伝わりますが

明確な言葉、行動には出しません。

熟年夫婦なんだろうか。

それにしては距離がある。

幼馴染で同僚といった感じでしょうか。

ディオン殿下の方がよっぽど恋愛上手だったな。

 

ジルは自分の過去と決別するまでは

恋愛なんて到底無理だったんだろうと思っていますが、

吹っ切れた後も特に進展はしません。

でも終盤の「白銀の君」でクライヴへの好意を示してくれます。

昔からずっと好きだったようです。知ってた!

そもそもこの頃には体の関係があるので今更です。

これも鉄王国クリアの後にあればよかったのに。

そういえばジルの告白を聞いてクライヴは何も気持ちを返しません。

コミュニケーションをちゃんと取ってほしい。

一瞬ジルのことを好きじゃないのかと勘ぐってしまいました。

 

それもこれもオリジンへ行く直前の会話の為に

出し惜しみして保留されていたように思います。

その時に告白とキスとハグ全部やります。

体の関係はあるのでほんと今更だと何度も言いたい。

あと公衆の面前。羞恥心。

そういうのはもうちょっと前にやっておいて

ここでは信頼を見せてほしかった。

でも大人だしCERO Dだしと

クライヴの私室で2人が裸でベットにいるシーンがなかったことは良かった。

 

・クライヴの私生活がない

いつも本拠地のことや仲間のこと、

マザークリスタルのことやベアラーのことしか考えていません。

自分のことは二の次というか趣味すら存在しません。

幼い頃「聖女と使徒」のごっこ遊びが好きだったという逸話くらいです。

ただそのおかげでエンディングで月を見上げ、ジルに語りかけている時のクライヴはその時だけ自分のしたいことをようやくできているように見えました。

 

・求めているファイナルファンタジー

16作もあると自分の中でのFFというのが固まってきています。

今作はダークファンタジーということで

早い段階で重い展開になっていきます。

岩で圧死する仲間や

奴隷、戦争。

人の頭に斧が刺さったりもします。

暮らす人達の会話にも希望が見えません。

しんどい。

おそらく、ずっとFFを遊んでいたユーザーが子供から大人になり

それに合わせて大人が楽しめるFFを体験してもらおうと思ったのかもしれません。

でもこういうレーティングが入るような展開を求めていないなと

ずっと不満を抱えながら進めていました。

そしてストーリーが後半になると世界の状態がさらに悪い方へと傾いていきます。

なのになぜかサブクエでの人々の様子は明るくなっていく。

クライヴさんが関わったことで希望を見出し、

励まし合いながら前へと進もうとします。

正直、ご都合主義だなと思う。

特に前半の救いのなさからしたら甘すぎる。

けどそれが良いんです。

絆、希望、団結といった前半にはなかった要素が盛りだくさんで

私の知ってるファイナルファンタジーになってきたと思えました。

 

・エンディングでのクライヴの生存

私は生きていると思っています。

まず、左手が石化はしているけど五体満足で地上に戻って来れたところ。

これがオリジンでのシーンだったらちょっと難しかったかもしれません。

死亡していると思われる根拠の

本の著者名がジョシュアだったというのは

ジョシュアの名前を残したかったというクライヴさんの気持ちだと思われます。

そうするとジョシュアは死亡確定になってしまいますがその方が納得できます。

それでも完全生命魔法レイズで生き返ったというのも推したい。

アレイズじゃなかったからすぐ起きれなかったとか

魔法の存在が消滅する前にクライヴをフェニックスで送り届けて

実は画面外で転がってるとかであってほしい。

 

そしてもう一つクライヴさんが生きているという根拠は

本のタイトルが「ファイナルファンタジー」だということ。

これはアルテマが言った「最後の幻想」のことをタイトルにしています。

その言葉を聞いたのはクライヴさんだけです。

もしかしたら自分で言った「創世という究極の幻想の破壊」から

アルティメットファンタジーブレイカーとかいう案もあったかもしれないですね。

ライトノベル作家になるところでした。

 

そもそも本を書くというのはハルポクラテスとの約束です。

剣をペンに替え、隠れ家で語り部とヴィヴィアン先生からアドバイスをもらい

ジル達と一緒に書き上げたと思いたい。

 

そしてエンディングに物申したい。

その後の世界は主人公たちのおかげでハッピーだというのを

主人公たち抜きで表現するのをやめてほしい。

世界が平和なのはもちろんだけれど、

がんばってきたクライヴ達が幸せであるかどうかがこちらとしては最重要だから。

どのゲームでもこれをやられると良いエンドでもちょっとがっかりしてしまいます。

 

この感想から見て良いところ少し、

気になるところ、悪いところが盛りだくさんといった風に見えますが

大変好きです!クリアしてからさらに好きになっていきます!!

10から離れてしまっていたシリーズですが

見直して戻ってくるのに十分な魅力と面白さでした。

でも遊んでいる時に感じる細かな不満は

このシリーズにおける信頼から発生していると思います。

私の知ってるFFなら~FFではこういうのはいらない

どうしてもこの思考は出続けます。

肥大してしまった期待に応えてくれた今作を世に出してくれて本当にありがとう。

そしてDLCを2つも出してくれるなんて感謝しかない。

第2弾ではぜひクライヴさん達の幸せを感じさせてほしい。

時系列的にちょっと厳しそうだけど。

 

そして最後にちょっとびっくりしたこと。

 

 

クライヴさんよりもガブの方が背が高い

 

クライヴも十分でっかいのにその上を行くガブ。

さすがだガブ。

よく見たら肩幅もすごい。

斥候って小さくて細いイメージだったけど覆してきたガブ。

エンタープライズ襲撃事件のときに

クライヴさんが「ガブ!!」と名前だけで指示出されるとこは

かなり好きなシーンだよガブ。

というかガブは好きなシーンしかない気がする。

クライヴさんの相棒はガブ。

あとトルガルも相棒。