もういい。

聞き飽きた。


いまどき青少年の模範となれとは言わない。

力士を手本とするよう、わが子を育てる親はいないだろう。


「マナー」や「品格」といった尺度があいまいな基準を根拠に責めようとも思わない。

育った国、宗教、環境で心の中の「善悪」なんて全く違ったものになる。


ただ、居住する国・地域の法律を遵守しないと競技者として興行に参加できないではないか。

ビジネスとして成立しないようなことをしてしまったら、わざわざ日本で相撲をする意味がない。


協会も主力力士が起訴され有罪になって塀の中に収監されたら、興行がなりたたないではないか。

そのためには、参加する力士が、健康面、コンプライアンス面で、相撲の興行に参加する上で支障のないレベルで生活を送るように理解させなければいけない。そこに日本人、外国人の区別はない。

ただし、母国と日本の法律の違いや、より「罪」に問われやすい事例くらいは伝えておかないと今回のような問題は繰り返される。

競技のレベルを保つために、外国人力士を増やすということは、そういう覚悟ができていたはずだ。



今、日本で大相撲がなくなって心底困るのは、大相撲で生計を立てているものだけであろう。


こんなことになったのだから一度協会は解体すべきだ。

これまで同様に、お茶を濁す形で存続しても、協会に対して尊敬や、畏敬の念が払われることはありえない。


ここで信頼回復のための根本的な手が打てなければ、相撲にファンが戻ってくることはありえない。


その上で国技として存在が必要と判断されたら、改めて相撲を主要コンテンツとするエンタテインメントビジネスが成立するかどうか判断すればいい。


少なくとも柔道ほどの国際的な競技になっているわけでもない。

日本相撲協会が解体されて困る人は少ない。


ここで根底から組みなおさないと、相撲は終わると思う。

まあ、何らかの保護を受けながら「存続するだけ」の組織として生きながらえようとするのもひとつの判断ではあるが。